Syllabus(平成15年度入学生版)
1.はじめに 2.用語 3.単位修得 4.単位制 5.選択登録 6.基本態度 7.学習法 8.講座案内 戻る
1.国語科 2.世界史 3.政治・経済 4.数学 5.化学 6.英語

 
1. 高校数学教育を取り巻く環境
 津西高校へ入学して、その学習の中でおそらくいろいろな意味においてショックを受ける教科のひとつに数学が挙げられるでしょう。中学校での数学の学習は基本的には義務教育という枠の中で、各中学校で大きな差異のない授業が行われています。しかし、高等学校においては、基本的に各高校で授業の進度・内容に関して大きな違いがあります。さらに、津西高校では中学校で数学が得意な生徒が多く入学して来ていて、その生徒諸君が平均的な生徒になるわけですから、中学の時は予習をしていなくても、適当に塾に行っていれば理解できたという経験が逆に大きな障害になることがあります。
 
 さて、津西高校では1年生(国際7単位、普通6単位)、2年生(文系6単位、理系7単位)、3年(文系4単位、理系7単位)で時間数が設定されています。
 
 現在の高等学校数学の科目は数学T、数学A、数学U、数学B、数学V、数学Cを3年間で学習するようになっています。津西高校では1年次に数学T、数学Aを学習して1年の後半に数学Uに入り、2年次に数学Uと数学Bを学習して、2年の後半に理系は数学Vの教科書に入ります。文系は2年の後半から3年にかけて1、2年の総復習に入ります。3年になると理系は数学Vと数学Cの教科書を学習しながら1、2年の復習も行いながら1学期で教科書を終え、2学期から1・2年の総復習を、問題集を中心に行います。文系は、3年次は最初から1・2年の総復習で問題集を中心となる演習中心の学習になります。
 
 3年生の1月の中旬に大学入試センター試験が行われますので、文系理系とも1月のセンター試験までに復習、対策も含めて十分対応のできる学力をつけるためには、ある程度教科書を終えて、復習に当てる時間を確保します。センター試験と2月にある大学個別試験を意識して、その対策も考え3年間の学習内容や進度が計画されています。
2. 数学の学習の仕方
まず、中学と高校の学習内容には質、量とも大きな差があることを認識してください。具体的にはは、高校の数学の内容は中学の内容に比べて格段に量が多いということです。中学の内容は週に1、2回塾に通って学習すれば学校の予習も復習もできてしまいます(そのことを実感している諸君もいるでしょう)。しかし、高校の数学はそれでは間に合いません。毎日数学の授業があり、中学に比べて進度も速く、週に1、2回の通塾では間に合いません。そこで考えてほしいことは、家で勉強する習慣を確立することです。自分は家で何も勉強せずに津西高校に合格したといっている人は、実は塾のおかげで、実際は自分で勉強する習慣が身についていない人かもしれません。したがって、家でいかに机に向かって勉強できるかが高校の数学を理解する上での試金石になることでしょう。
 
 どんな勉強でも基本的には、予習・授業・復習が考えられます。しかし諸君は全部の科目にわたってこれらを実行することは時間的には不可能であります。数学では予習、復習を怠ると厳しい状況になってしまいます。毎日勉強しても実力がつくのに時間がかかるし、少しでも勉強を怠るとすぐに実力が落ちてしまうという厄介な教科です。しかし、理解できたときの喜びは他の教科では味わえない爽快感や達成感があり、諸君にはぜひそれを味わってほしいと願っています。
 
(1)予習、授業、復習
 まず、早く高校の授業に慣れることが大切です。このことが4月当初の課題といえます。教材としては教科書、傍用問題集を授業で使います。授業に臨むに際して、1時間に教科書は4ページほど進みますので、教科書を読み、例題、問を考え自分で計算してノートに答えを書いて、授業を聞きながら添削をするように心掛けましょう。また、演習では1時間の授業で10題ほど問題を解説していきますから、各自問題集用のノート(教科書用と2冊準備すること)に予習をしておくこと。先生の説明を聞きながら黒板に書かれた事項をノートすることにも早く慣れましょう。字の上手、下手よりも丁寧に書くように努めましょう。復習では、自分の間違った問題をもう一度確認して、参考書で素の類題を探してといてみましょう。この類題を探して勉強するということが実力を伸ばすとともに、自分で勉強する癖をつけることにもなり非常に有益です。さらに、週末には1週間まとめて復習する時間を確保します。以上が標準的な数学の勉強方法といえます。
 
(2)テスト、宿題
 中学に比べて津西高校ではテストの回数も多くなります。復習テスト、中間試験、期末試験、実力試験、復習テスト、校外模試等ありますが、いずれも自分の勉強の進み具合、理解度を試すものですが、これらの試験をうまくペースメーカーとして利用することが大切です。誰しも、目標がなくて勉強するのは難しいものです。したがって、次回の試験の範囲を見据えて計画的に勉強しましょう。また、試験を受けた後で、模範解答を参考に、自分の間違えたところを、解答を丁寧に写しながらもう一度復習しましょう。この写しながら復習することによって、解答の書き方や表現の仕方等が身に付くことになります。
 
 また、週末課題や夏休み冬休み春休みなどの宿題はあくまでも授業の一環として捉え、じっくり計画的に勉強しましょう。
 
(3)参考書、通信添削、塾
 参考書に関しては、自分で勉強する習慣の付いている人にとっては、授業の予習、復習に使うことになります。数学の参考書としては、
 
   @教科書の理解を助けるもの
   A受験を意識して、高校3年時の受験勉強でもつかえるもの
 
に分類されます。また、参考書と言っても理論的な解説は教科書とその内容に差はありません。すなわち、高校の数学の参考書のほとんどは解答の詳しい問題集と言えます。従って、理論的なことは学校の授業・教科書を主に考えた方が良いと思います。津西高校では1年生は一括して参考書も購入していますが、それは授業のレベルや目指す大学等も視野に入れて選んでありますので、安心して使ってください。使い方としては、前述のように類題を探してその解法を学ぶという使い方が有効です。
 
 通信添削、塾については、生徒個人に依存するところが多いので一概に言えませんが、学校の授業を大切にすれば、教科書と学校の問題集だけで十分にどこの大学へも合格できる実力は付くことを強調しておきます。
 
 誰にでも、つまずきはありますが、その都度自分で我慢して努力することを忘れなければ必ず実力は付きます。解らないところがあったら積極的に先生に質問しましょう。数学の先生であれば、誰でも質問に快く受けてくれますので安心してください。
 
(4)数学の発展学習
 図書館には授業の参考書だけでなく、大学の数学に繋がる内容の本がたくさんあります。暇を見つけて読むことによって、数学のより本質的な理解ができるようになるでしょう。特に最近では高校生向きに大学の数学を易しく解説した本が多く出版されています。また、大学の先生が高校生でも読める本のリストをインターネット上で公開しています。参考になると思います。
 
(http://math1.edu.mie-u.ac.jp/~kanie/book.htmにアクセスしてきてください。)
 

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