第67回卒業証書授与式

 卒業生、保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。
 今年度の卒業証書授与式は、気候も良く午後開催ということもあり、暖かな日差しの中で執り行うことができました。また、ご来賓の方々にもたくさん参列いただき、誠にありがとうございました。
 校長式辞では、心理学者である河合隼雄さんの講演で聴いた内容にふれ、勉学とともに教養を身に着けることの大切さを説き、卒業生にエールを送りました。
 教職員一同、みなさんの前途を祝しています。卒業おめでとう。
    

「小学生向け科学体験講座」に出展しました

 2月15日(土)三重県総合博物館で開催された「小学生向け科学体験講座」に、本校SSC(スーパーサイエンスクラブ)が出展しました。今年度は化学部員7名が、小学生に重曹とクエン酸を用いて作る発泡入浴剤作りを紹介しました。参加した小学生たちからは、「お家でも作ってみたい」「シュワシュワして楽しい」という声を聞くことができました。SSC化学の皆さんも、貴重な経験ができましたね。お疲れさまでした!
  

国際科学オリンピック強化講座(物理)に参加しました

 2月1日(土)、東京大学理学部教授を講師にお迎えして桑名高校で行われた、国際科学オリンピック強化講座(物理)に1年生6名が参加しました。内容は「物理オリンピックの紹介」、「理論問題の演習と実験課題レポートの書き方」、「実験演習」についての講義でした。本校では物理を2年生から履修するのですが、意欲的な1年生が6名参加し、他校の生徒と同様に熱心に取り組んでいました。他校の生徒や講義の内容からも刺激を受け、来年度の物理チャレンジに参加しようという生徒もいました。今後の活躍が楽しみです。
  

国際科学オリンピック強化講座(生物)を開催しました

 1月25日(土)、一昨年度まで本校生物担当としてご活躍されていた先生を講師としてお招きし、国際科学オリンピック強化講座(生物)を開催しました。テーマは「分光光度計を用いたタンパク質分解酵素の測定」で、「生のマイタケで茶碗蒸しは作れない」という身近な現象を題材に、科学的に精度の高い定量データを取る方法について学ぶことを目的として開催されました。
 内容は、分光光度計を用いて溶液中のタンパク質濃度を調べ、検量線を引く手法を学び、マイタケから抽出したタンパク質分解酵素液が分解したタンパク質量を測定するというものです。生徒たちはChromebookを用いて実験結果を共有しグラフ、検量線を協力して作成するなどの実習を通して、生化学分野で行われている実験手法を身に着けることができました。
 今年度は本校のほかに上野高校の生徒も参加し、生徒どうしの交流もはかることができました。
  

地域のPBL最終発表会

 1年生のSS探究Ⅰの時間に行っている「地域のPBL」は、11月の中間発表会以後、学年全体での発表会に向けて、各グループがポスターや発表内容の改善を行ってきました。また、SSアドバンス探究Aでも、2学期後半から「地域のPBL」の学習を進めてきました。これらの成果をまとめた学年発表会を1月23日に行いました。1年生全員が、それぞれの班ごとに個性的なポスターを作成し、これまでの成果を発表しました。今年度は2年生も発表会に参加し、1年生発表者とともに相互評価を行いました。また、SSH運営指導委員など外部の方にもお越しいただき、様々な観点から評価をいただきました。
 次回からは、いよいよSS探究のメインプログラムである課題研究に向けた準備に入ります。課題研究でも、「地域のPBL」の活動を通じて学んだ探究活動の方法を生かして、より高度な探究活動を行っていけることと思います。1年生のみなさん、今後も頑張ってください。

   

1学年 百人一首かるた大会

 1月16日(木)8限目の時間に1学年では学年レクとして百人一首かるた大会を行いました。詠み手は担任団の先生が行い、生徒は出席番号が同じ7人が1グループになってかるたを取り合いました。違うクラスの同じ番号の人と行うことで、これまで話をしたことがなかった人とも交流が深められたことと思います。自分が覚えている札が詠まれると上の句を詠んでいるときから「はいっ!」という元気に取る声が聞こえてきたり、自分が狙っていた札を誰かに取られると、残念がる声が聞こえてきたりして大いに盛り上がりました。クラス対抗戦では優勝クラスに、個人対抗戦では優勝から3位の生徒に表彰状と粗品が送られました。獲得枚数に関わらず学年全体が楽しそうに取り組んでいて、とてもよい機会になりました。
  

SSH海外共同研究(Asian Student Exchange Program 2024 )

 12月23日~28日、台湾・高雄市教育局主催のAsian Student Exchange Program (ASEP) 2024に、伊勢高校として初めて参加してきました。この大会では、高雄市の学校とアジア諸国の学校がチームを組み、環境や人権など社会的な話題をテーマにした英語のプレゼンテーションを行います。本校からは2年生の3名が参加し、高雄市立文山高級中學の生徒3名とチームを組んで、”Plastic Free-Living: Transforming Your Daily Routine”と題して発表をしました。
 生徒たちは、プレゼンテーションに向けた準備を10月中旬からオンラインで行ってきており、12月27日の本番では、前日までの改善点にすべて対応し、納得のいくパフォーマンスをすることができました。国際色豊かな各国や部族の発表にふれ、日本人としてのアイデンティティについて考える良い機会となりました。
 プレゼンテーションの審査結果はHonorable Mention(選外佳作)でしたが、ASEP2024への参加は、3名の生徒にとって、英語のプレゼンテーションをするという経験以上に、様々なバックグラウンドをもつアジアの人々の文化や考え方に刺激を受け、国際舞台で活躍する人材としてのマインドを育むきっかけになったと思います。大会参加にあたりあたたかく迎えていただいた文山高級中學の皆さまに感謝し、今回得た共同研究のノウハウを活かして、国際交流を充実させていきたいと思います。

     

冬休み親子科学教室

 12月24日(火)、伊勢市内の小学校5年生から6年生とその保護者40組を対象に、冬休み親子科学教室を開催しました。今年度の各部門のテーマは、物理が「ピンホールカメラ」をつくってみよう、化学が「発泡入浴剤をつくろう~クエン酸と重曹でシュワシュワ入浴剤~」、生物が「生物の出す不思議な光~ウミホタルの出す光~」でした。
 SSC(スーパーサイエンスクラブ)の物理、化学、生物部門では、2学期の初め頃からテーマの決定などの準備を行い、今年も各部門ともに個性あふれる講座を行いました。参加者のみなさんの反応も良好で、小学生のアンケートからは、「自分が知らないことばかりでとても楽しかったです」、「わからない事があっても、高校生の人が教えてくれてわかりやすかった」などの感想が寄せられ、このイベントを通じて科学を楽しんでもらえたのではないかと思います。企画から当日の講師まですべて行ってくれたSSC部員も、本日の講座を通じて、子どもたちに教えることの難しさを知るとともに、自分たちにも実験の指導ができるという自信をもつことができたようでした。
 また、今年は科学教室終了後に、校長による天文ドームの見学会も行われ、たくさんの親子が参加してくれました。こちらも大変好評でした。

   

国際科学オリンピック強化講座(化学)を開催しました

 12月14日(土)、名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所特任准教授の佐藤綾人先生を講師にお迎えして、国際科学オリンピック強化講座(化学)を開催しました。今年度のテーマは「科学捜査」で、午前中はニンヒドリン反応、ルミノール反応、午後は薄層クロマトグラフィーについての実験と講義を行いました。その後、アシスタントとして来校していただいた学生2名から、大学生活や研究についてのお話をしていただきました。アシスタントの学生さんの中には、本校でSSHの取組を経験して名古屋大学に進学した同窓生もいて、生徒は先輩のリアルな学生生活の話を聞き、卒業後の進路についてのイメージを膨らますことができました。
 今年度は本校生徒のほかに、桑名高校、四日市南高校、松阪高校、鈴鹿高校の生徒さんも参加し、総勢20名の生徒が熱心に実験に取り組み、知識と技能を向上させることができました。

     

人権講演会

 多様な考え方に触れ、固定的な価値観にとらわれないことの重要性を知り、また主体的に人権問題に向き合い、行動するための知識を養うことを目的に、講師の先生をお招きし、人権講演会を開催しました。
 性の多様性の話を中心に、自分の気持ちを大切にすることについて、講師先生の体験談も交え講演いただきました。生徒からの質問にも時間をとっていただき、よい講演会となりました。ありがとうございました。
 

地質に関するフィールドワークを開催しました

 11月9日(土)に、SSアドバンスAの生徒対象に、神島(鳥羽市)のカルスト地形などを見学することで島の成り立ちについて考えることを目的としたフィールドワークを行いました。神島は周囲4kmほどの島ですが、断層帯によって大きく2種類の岩石で構成されているほかに、石灰岩などの付加帯も観察できるなど見どころも多くあります。参加者は実際に岩石を観察したり、現地の岩石を使って火おこしを体験したりなどの活動を行いました。
 県立高校の地学の先生にご指導いただきながら島内の地層を観察し、三重県の地質や鉱物の特徴について理解する貴重な機会となりました。
  

国際科学技術コンテスト強化講座(情報)

 10月26日(土)、三重大学教授の萩原克幸先生を講師にお迎えして、国際科学技術コンテスト強化講座(情報)を行いました。内容は情報オリンピックへの参加で必要となるC言語の基礎学習と演習を行いました。今年度は本校生徒のほかに、桑名高校、四日市高校、津高校の生徒も参加し熱心に学びました。
 なお、今年度の情報オリンピックは11月14日まで受け付けしており、たくさんの生徒にチャレンジしてもらいたいと思います。
 

1学年 秋の遠足

 9月27日に秋の遠足を行い、1学年は名古屋市科学館と大須へ行きました。科学館ではそれぞれ関心のある展示を面白そうに見たり、体験したりしていました。1学期に授業で習った内容に関連した展示もあり、学習内容を更に深められた生徒もいました。来年のSSHの活動にもぜひつなげてもらいたいです。大須では、友達と一緒にどの店に行くか相談して計画的に行動していました。食べ歩きをしたり、お土産を買ったりしてとても楽しそうにしていました。天候にも恵まれ、楽しい1日を過ごすことができました。

     

国際科学オリンピック強化講座(地学)

 筑波大学元教授の久田健一郎先生を講師にお迎えして、国際科学オリンピック強化講座(地学)を行いました。内容は日本地学オリンピック・国際地学オリンピックの説明、地質学に関する講座と、岩石標本や化石の観察・スケッチ等の実習でした。今年度は本校生徒のほかに、上野高校の生徒も参加しました。初めて触れる岩石や化石の標本を夢中になってスケッチしたり、講師の先生に積極的に質問をしたりと、熱心に学ぶ姿が見られました。今後の探究活動や人生に、この講座で学んだことを活かしてほしいと思います。
  

卒業生講演会兼SSH講演会

 9月10日、シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢(伊勢市観光文化会館)において、卒業生講演会兼SSH講演会を開催しました。今年度は本校42期卒業生の松井俊樹様にご講演いただきました。松井様は伊勢赤十字病院において先進的な医療を実践し活躍されている先輩です。講演ではご自身の経験をもとに勉強方法や受験について、ユーモアを交えお話しいただき、後半では開腹手術からロボットを活用した外科手術への発展等について教えていただきました。生徒からの質問にも時間の限りお答えいただき、学びの多い講演会となりました。ありがとうございました。

   

2学期始業式

 2学期最初の日は、校長室から教室配信の形式で、表彰式と2学期始業式を行いました。始業式の校長式辞では、夏休み中の国内研修からリベラルアーツというキーワードを用い、学問についてお話をいただきました。
 また、ドイツからの留学生を迎え、日本語で自己紹介をしてもらいました。短い期間ですが、本校生徒とともによい刺激になればと思います。
 

SSH生徒研究発表会

 文部科学省・科学技術振興機構が主催するスーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会が8月7日、8日に神戸国際展示場で行われました。全国のSSH校をはじめ231校の高校生が一堂に会してそれぞれの研究成果を発表し交流を深める、活気ある2日間でした。本校からは「民間薬「へいさく」真の効果」と題し6名が出場、他校に負けず劣らず堂々と発表し、たくさんの方に聞いていただくことができました。ここで得た意見や経験を、今後の研究や後輩への指導に役立ててください。

     

SSH国内研修(関西方面)

 関西方面の訪問先は、1日目の午前はSSH生徒研究発表会の見学に神戸国際展示場へ、午後からは大阪のJT生命誌研究所を訪れ、オサムシに関する講義を受け、その後スタッフの方から詳しい説明を受けながら展示の見学をしました。夜には京都大学へ進学した本校卒業生も合流し研修会を実施しました。卒業生と話す中で、受験勉強や学生生活などの経験をたくさん聞くことができ、有意義な研修会になったことと思います。
 2日目の午前は関西光量子研究所を訪れました。光についてのプラネタリウムや講義、実験工作の後、施設見学をさせていただきました。午後からは京都大学工学部情報学科の先生から講義を受けました。大学で学習する内容を高校レベルの知識で理解できるようにわかりやすく説明していただきました。
 2日間を通して、最先端の研究をされている科学技術系の施設や大学を訪問させていただきました。これらの施設は展示内容や実験施設も充実しているうえに、講義していただいた内容も身近なものをテーマに取り上げてくれているため、生徒は講師の解説に熱心に聞き入り、研修を進めることができました。2日間の研修で得られたことを今後の探究活動や進路決定等に生かしてください。

     

SSH国内研修(関東方面)

 本校では最先端の研究を行っている施設等を訪ね、その研究内容について学ぶとともに、自然科学分野における視野を広げる機会とすることを目的として、毎年夏休みに国内の大学や研究所、博物館等を見学する「国内研修」を実施しています。今年度は8月5日(月)から6日(火)にかけて関東方面、7日(水)から8日(木)にかけて関西方面の2回実施しました。

 関東方面の研修では、まず東京大学に行き、キャンパス内を現役東大生(伊勢高校卒)に案内してもらいました。次に東京医科歯科大学を訪れ講義をしていただきました。今年の10月に誕生する東京科学大学(東京医科歯科大学と東京工業大学が統合)の理念や整形外科の研究についてお話しいただきました。夜はキャンパスを案内してくれた東大生と本校生徒が座談会を行いました。大学の講義のことや受験勉強のことなど終始話題が尽きることなく盛り上がりました。
 2日目の聖路加国際病院では、院長先生や聖ルカ礼拝堂のチャプレンから聖路加国際病院の成り立ちや理念、キリスト教の視点から考える科学についてお話しいただきました。その後、伊勢高校の大先輩方からもお話しをうかがい、専門分野だけでなく他分野について教養を兼ね備えておくことの重要性について教えていただきました。
午後は、膨大な展示数を誇る国立科学博物館を訪れ、それぞれ興味のある分野の展示を閲覧し、教養を深めました。
座談会の最後、ある一人の東大生が高校生に向けて「私も当時この東京研修に参加して東大受験を決めた。」と言っていました。先輩から後輩へこの意志は受け継がれていると感じました。また、本研修の内容は他では受けられない貴重なものばかりでした。それが実現したのは各分野で活躍されている卒業生の皆様の存在です。そんな先輩たちの姿から日々の学校生活以上の学びを生徒たちは得ることができたと思います。この刺激をばねにさらに前へ進みましょう!!