「何をどのくらいすればいいのか」見通しが持てず、不安定になる子、パニックになる子がいます。「活動の量」、「終わり」等、時間的な見通しを持つことは、子どもが安心して生活するためには、不可欠です。時間的な見通しが持てるツールの数々をご紹介します。

タイムタイマー タイムタイマー

「終わり」を伝えるツール。
市販されている「タイムタイマー」です。60分用です。終了までの残り時間(分)が赤い範囲で示されます。時間の経過とともに赤い目盛りが減っていきます。終了すると赤い目盛りがなくなり、視覚的に終了が分かります。最近は、アラーム版が販売されたそうです。

タイムログ タイムログ

「終わり」を伝えるツール。
終了までの時間を消灯で示す機器。5分刻みの20分間(1分ごとに消灯)、15分刻みの60分用(3分ごと、5分ごとの2種類の消灯)があります。最近デザインが一新され、数字も示されています。

各種タイマー 各種タイマー

「終わり」を伝えるためのツール。
市販のタイマーや、使い古しの携帯を使用する場合があります。

ワークシステム1 ワークシステム1

「何を」「どのくらい」「終わったら何があるか」を分かりやすく提示する方法です。机の左側に課題の棚を作ります。その棚の上から順に課題をこなしていきます。終わった課題は、右側の終了箱に片づけていきます。課題が全部終わった後は、楽しい活動を設定するのがポイントです。

ワークシステム2 ワークシステム2

「何を」「どのくらい」「終わったら何があるか」を分かりやすく提示する方法です。手順書を提示。手順書の一番上のカードを取ります。そのカードに対応した課題箱のポケットにカードを入れ、その課題を行います。同じ工程を行っていき、手順書のカードがなくなったら終了です。課題の最後に楽しい活動を設定するのがポイントです。

かけ足グッズ かけ足グッズ

かけ足や、マラソンで使用するグッズです。「何週走るか」の見通しを持ちやすいです。
①は、好きなキャラクターの変身ベルトを使用したツールです。トラックを一周した後、ベルトのリングを所定の場所に納めていきます。ベルトのリングがなくなったら終了です。
②は、洗濯ばさみを使ったツールです。トラックを一周した後、ボードの洗濯ばさみをひとつ取り、終了箱に入れていきます。洗濯ばさみがなくなったら終了です。
③は、数字カードを使ったツールです。トラックを一周した後、カードを左側のフックにかけていきます。カードがなくなったら終了です。走った合計数が明確であり、基数性の学習になります。

腹筋グッズ 腹筋グッズ

腹筋する回数を分かりやすくするために考えたツールです。頭上にボールが入ったかごを準備。腹筋前にかごからボールを1個取り、腹筋を行います。腹筋後、身体横のバケツに収めていきます。頭上のかごのボールがなくなったら終了です。

掃除グッズ1 掃除グッズ1

雑巾かけツール。必要回数分の雑巾を透明シートに入れておきます。一番上の雑巾を取り、雑巾がけを行います。一回行ったらその都度、その雑巾は片付けます。戻ってきて、同じ手順で雑巾がけを行います。透明シートの雑巾がなくなったら終了です。

掃除グッズ2 掃除グッズ2

雑巾がけツール。スタート場所の箱からボールを取り、雑巾に装着(マジックテープでつくようにしておく)。そのまま雑巾がけを行います。対面まで行ったら、終了ボトルにボールを入れます。それを繰り返し、ボールがなくなったら終了です。

視覚的指示 視覚的明示(掃除編)

①は、窓拭き支援。窓を事前に汚しておきます。汚れがはっきりしているため、綺麗になったことが視覚的に明瞭で、「終わり」が分かりやすいです。
②は、ほうきを使ったゴミ集め。細かい紙を事前に教室に広げておきます。ほうきで所定の場所に紙を集めます。紙がなくなったら終了です。終了が視覚的に明確で分かりやすく、達成感も得られます。