三重県立盲学校

3 今後の展開

 全国的に盲学校の児童・生徒数(特に学齢期)が減少していることと、単一障害よりも重複障害の児童・生徒の数が増えていることが言われて久しい。また、総合養護学校への動きもおこっている。そういったことも視野に入れると、重複、特に知的障害を併せ持つ児童・生徒への対応も必須の状況となってきた。そのため今年度はDの福祉の研修を、盲重複についての研修に変えてグループ設定することにした。

 また、センター化を目指した取り組みとしては、本校に在籍していない視覚障害児に対する支援も範疇に入る。昨年度は、特別支援教育コーディネーターがこれにあたってきた。

 相談件数は、平成15年度は実数34件、総件数は113件、平成16年度は実数52件、総件数は121件であった。対象は、乳幼児・児童生徒・成人やその保護者や彼らを支援する人たちである。その内容は、障害受容に関する心理的ケア、物の見方・見え方のシミュレーションや情報提供、日常生活器具や視覚障害者支援機器類の使用と情報提供、補助教材教具の使用や遊具の使用と情報提供などであった。

 昨年度は、特別支援教育についての概念が全職員に共通の認識としてまだなく、一人のコーディネーターのみがこれにかかわっていたが、1年間の経過や反省、また県下唯一の視覚障害教育のセンターとしての責務を遂行するために、今年度から教育支援部を校務分掌として立ち上げた。これにより、より専門的かつ客観的な教育相談やアドバイスが行われ、継続した対応も充実したものになっていくであろう。

 小中学校などでの総合学習や人権学習の実施に絡んで、本校の講師依頼や学校見学の依頼もさらに増えることが予想される。このような要請や、本校が例年行っている「視覚障害教育に関する公開講座」に、より的確な対応ができうるよう、今後もさらなるグループ研修をつんでいきたいと考えている。



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