ソフトボール部 2012年4月の活動

 (顧問執筆)

 

 今月は、1年間12ヶ月のうち、ある意味で今後のクラブの活動を最も左右する一ヶ月でした。

 

 要は、「人の確保」です。
 絶対数が確保できたらそれでよい、という話では決してありません。
 守るべき一線は、守ります。

 

 しかし人が集まらなければ、活動に限界があるのも確かです。
 技術やチームワークを向上させて公式戦で勝つこと、挨拶や返事、「気づく力」を養うこと等も、すべては土台となるチームの人数がある程度確保できて初めて、足を踏み入れることのできるステージといえます。

 

 特に前者については、これが絶対条件です。
 「どうしてソフトボール競技は、9人も人が必要なのだろう?」
 と何度考えたか知れません。

 

 これまでも何度も考えてきたことですが、この一ヶ月は、特に考えました。
 中学校の先生(ソフトボール部顧問)とも、たびたび話す機会がありました。
 中学校でも、人の確保が難題になっていて、伊賀管内のある中学校のソフトボール部では「新入部員が入らなかったら廃部」という条件が年度当初に付されていた事実もあったようです(今年度は廃部は免れた模様)。

 

 またある中学校の先生は、「これまで選手を輩出してくれていた小学校のクラブチームの運営も厳しくなっていて、このことが中学校の人集めに影響してきている。」というお話もありました。
 中学校の先生に、我がクラブの存続を気にして頂いていることは、ありがたいような申し訳ないような気持ちです。

 

 さて、この一ヶ月の活動の要点をまとめます。
 次年度以降の活動に資する内容は、すべて書き出します。
 「落ち込むことさえ許されない」慌ただしさでした。

 

 「*合同」は、上野高校さんとの合同チーム編成です。

 

4月07日(土) 高田高校と練習試合[於:名張高] *合同
4月08日(日) 名張北中・名張中と練習試合[於:名張高]
4月09日(月) 始業式・入学式
4月11日(水) 部紹介
4月13日(金) 部結成 新入部員は3人(計8人にとどまり春季大会の出場困難)
4月14日(土) 地元紙『YOU』に名張高校ソフトボール部の記事掲載
4月15日(日) 名張市民大会に出場[於:八幡2号公園] *合同
          名張フェニックス、Mチームと対戦
4月17日(火) 上野高校の部結成 新入部員は1人(計8人にとどまる)
4月18日(水) 春季大会に「上野・名張高校」で出場することで両校合意
4月19日(木) 春季大会申込み(〆切日) 顧問が直に申込文書を持参
4月20日(金) 春季大会の監督会議 参加19チーム(合同チームは1チーム)
4月28日(土) 崇広中と練習試合[於:名張高] *合同
4月29日(日) 春季大会2回戦 「上野・名張1-7四日市商業」[於:津商業高]

 

 上野高校さんとは、「今日でお別れ」を3度、行いました。

 

 一つめは、4月7日の高田高校戦です。
 この日の最後のゲームは、一つの試合の中で両校の3投手をすべて登板させました。最高の締めくくりでした。試合後に、「来週、これまで3度出場してきた名張市民大会があるのだけど、出場したかったら出場してもいいよ。」と彼女たちにボールを投げました。
 選手でミーティングをした後、返ってきた答えは「出場します。」でした。

 

 二つめは、その名張市民大会でした。
 (「最後の合同チーム」と題して、この場に原稿提供)

 

 ところが。
 その後、両校とも「人の確保」が不調に終わり、単独チームでの出場を断念せざるを得ない状況に追い込まれました。
 合同チームでの公式戦(高体連主催)出場は、この2012年度から初めて認められた新ルールですが、しかし仮に初戦で勝利しても次戦に勝ち上がれない決まりでした。
 最後は「公式戦に出場できないくらいなら、(初戦のみという)条件が付いていたとしても出場したい。」という状況に双方が追い込まれていたのでした。この冬場にがんばってきた成果を、公式の審判さんに見守られている「晴れの舞台」で吐き出したいという気持ちでした。

 

 三つめの「お別れ」は、三重県の歴史上初めての、合同チームの公式戦出場でした。
 出場できたことに感謝したい気持ちですが、監督の立場で改めて感じたことは、「出場することに意義がある」で終わらせたくないということでした。

 

 人の確保とチーム強化は「車の両輪」ですが、二兎を追っている感もありました。
 幸いなことに、上野高校の選手とは昨夏以来ずっと一緒に試合をしてきたので、これまで築いてきた関係を基に、思いきって試合に臨むことはできました。

 

 もちろん単独チームのようにはいきませんが、それでも上野高校の選手に対して、試合の中で無用な気の遣い方をすることがあまりなく、試合を運営できたことに感謝しています。
 単なる数合わせの「合同チーム」に終わらせたくない思いで、これまで活動してきました。その一端は、示すことができたと自負しています。

 

 試合には、負けました。
 悔しい気持ちや、「もっとやれたはず。」「この素材をもっと活かせたはず。」という思いがあります。
 一方で、個人的には過去に同校に3回コールド、5回コールド敗北を喫した経験があるので、「フルイニングのゲームができた。」「今までの試合の中で、選手・監督とも、上野高校の選手に最も働きかけることができた。」という気持ちもありました。昨夏の合同チーム結成後、この試合が71試合目でした。

 

 また四日市商業高校ソフトボール部には、「素材はこのように育てて、このようにチームは強化していくものなのだ。」という実例を、身を以て示してもらったと思っています。
 私たちから見たら、チーム内の決めごとが選手間によく浸透していて、単に技術力や作戦などの次元にとどまらず、会場到着から試合後の雑用まで、自分たちで気づいて動こうとしている姿に、学ぶことが多かったです。

 

 上野高校の顧問の先生も、「相手が四日市商業さんでよかった。」と言っていました。せっかく公式戦に出場するならば、そこから多くを学びたい気持ちでした。私たちには1試合しか許されていませんでしたので、特にこのことは切実でした。

 

 これから、単独チームでの県総体出場をめざして、活動していきます。

 名張高校のブログ

 [写真は、津商業高校にて、春季大会を戦う上野・名張高校(守備側)]
 (2012.4.29撮影)




Wide info - Template Powered by Wideinfo - For Tips and Tricks - Latest Internet News