増養殖研究所に行ってきました

6月26日(金)に、総合的な学習の時間と生物基礎の時間を使って、南伊勢町にある国立研究開発法人 水産総合研究センター 増養殖研究所 南勢庁舎に、本校2年生(11期生)が見学に行きました。
今回の見学では、「魚病診断センター」と「ウナギ飼育施設」の2ヶ所を訪れ、研究の内容や施設について説明していただきました。

魚病診断センターでは、病気の蔓延を防ぐために、特定疾病であるコイヘルペスウイルス病などのを診断する方法を開発しているそうです。さらに、それらの診断技術を普及する取り組みも実施しています。
無菌室での培養の説明や顕微鏡観察のための組織切片の作成方法などについて、施設や器具とともに説明していただきました。

増養殖研究所は、世界で初めてウナギの完全養殖に成功しました。完全養殖とは、人工ふ化したウナギを大きく育てて成熟させ、次世代の仔魚(しぎょ)を得ることを言います。

ウナギの養殖の研究は1960年代から始まりました。天然のシラスウナギから産卵させる方法、卵をふ化させ仔魚を成長させ人工シラスウナギにまで育てるためのエサの開発など、いくつもの課題を超えて、ついに2010年に完全養殖に成功したそうです。

ウナギ飼育施設では、大きく育ったウナギだけでなく、ウナギの赤ちゃんである仔魚を観察しました。仔魚はレプトセファルスと呼ばれ、透明な体で葉っぱの様な形をして、私たちの知っているウナギとは大きく違いました。今回は給餌場面を見せていただきました。透明な体の中に、食べたエサが入っていく姿はとても神秘的でした。