ソフトボール部 2013年2月の活動

 (2013.3.2/9:36公開) (顧問が執筆)

 

 オフ・シーズンの活動です。
 少人数での活動であることを含めて、目標設定の大切さを感じる時期です。
 目標設定がはっきりしていて、それがチーム内で共有できていれば、寒くて日照時間が短い(少人数で寂しい)、練習しづらい環境でも、頑張ることができます。

 

 2月は、対外試合を1度、合同チームを組んでいる上野高校さんとの合同練習を(対外試合を除いて)2度、行いました。
 しかし何と言っても、この月の最大の目標は、校内マラソン大会でした。

 

(A) 2013年2月の主な活動

2月02日(土) 合同練習 於:上野高校
2月05日(火) 校内マラソン大会 於:青蓮寺湖畔
2月11日(月) 京都府立嵯峨野高校、三重高校と練習試合 於:名張高校
2月16日(土) 勝手神社でトレーニング
2月20日(水) 予餞会 校歌斉唱&「先輩部員へのメッセージ」に登場 於:ADSホール
2月23日(土) 合同練習 於:上野高校
3月01日(金) 3年生を送る会 於:校内セミナー室1

 

(B) 校内マラソン大会への取り組み

 校内マラソン大会では、ソフトボール部員が、女子の部で2位と3位に入りました。
 今の勤務校に赴任して6年目ですが、タイムも順位も過去最高の成績です。
 また5人の部員全員が、この冬3度の「試走」のタイムと比べて、最高の記録を出しました。
 つまり全員が、自己ベストを更新しました。

 

 過去5年間で、メダルがもらえる入賞ラインの20位以内に、ソフトボール部員が誰も入らなかった年が、1年だけありました。
 過去5年間で、ソフトボール部員の最高順位は4位(41分30秒台)、最高タイムは40分00秒(7位)でした。
 今回の大会結果について、感慨深く思う理由を、わかってもらえるでしょうか

 

 ここ数年、コースを3回「試走」してから本番を迎えていました。
 ソフトボール部で走るときは、全8.2kmのコースのうち、1km地点、2km地点、3.7km地点、ゴール地点で計測していました。もちろん、そのデータはすべて本人たちに渡していました。
 また11月末からは、平日の練習前に3kmを走ってきました。

 

 「順位は競争相手がいることなので、あまりこだわらないが、タイムはこだわりなさい。」
 「今のチームは少人数(5人)だから単独チームでは試合ができない。つまり先輩の代と、対外試合や公式戦の戦績で比較ができない。でも校内マラソン大会の取り組みは、タイムで比較が可能だ。単独チームで試合ができた当時の先輩たちに負けるな。記録を追い越すぞ。」
 などと、励ましてきました。

 

 今の1・2年生部員は、少人数での活動がほぼずっと続いているので、本人たちにとってはあまり関係ないのですが、顧問の中には「恵まれた環境でソフトボールをしてきた先輩部員たちに、負けてたまるかっ。」という気持ちがありました。
 なので試走の時点でも、少しでも良い記録が出ると、その選手をとにかくほめました。
 そして記録を細かく分析して、彼女たちに示しました。

 

 ソフトボールのプレー技術以前に、自分を追い込める姿勢が部活動をする上でとても大切な基礎的な部分になるので、あえてこの学校行事で頑張ることをあおり続けてきました。
 過去の歴史を、ミーティングでよく話しました。
 現2・3年生による昨年の頑張りについても、話しました。

 

 その際、「過去の先輩たちの頑張りに比べて、君たちは決して負けていない。」というニュアンスを、必ず話のどこかに挿入しました。
 また高校から競技を始めた唯一の2年生部員は、長距離走では後輩の追随を許さない圧倒的な力を持っていたので、その先輩部員の1年次の大会の好成績をほめ続けていました。
 この先輩部員が、本番で2位に入りました(1位は、陸上部の長距離走の選手でした)。
 この選手のタイムは、この冬3度の試走の度に記録を短縮していたので、計測することが楽しかったです。 8.2kmを42分台→41分台→38分台→37分台(本番)と、どんどん短縮していきました。

 

 部内では下位の選手も、持っている力はほぼ吐き出しました。
 試走では、(本番の制限時間75分に近い)73分台でゴールしていた選手が、記録を15分程度更新するタイムでゴールしました。ゴール後はしばらく話しかけられないくらい消耗していましたが・・。彼女のレースプランは、「最初に飛ばせるだけ飛ばそう」というものだったようです。部内では最下位でしたが、52位でゴールしました(女子だけで200人以上が参加)。他の部員が驚く頑張りを、見せてくれました。
 たかが学校行事、かもしれませんが、これに懸けていたので、嬉しいです。

 

★参考バックナンバー
 「第63回校内マラソン大会」(2013.2.5付ブログ)

 

(C) 学校行事を、部活動浮揚のきっかけにする策について

 これは、顧問の強い意図です。
 自分のクラブに対して、と言うよりも、名張高校のクラブ全体に対して思っています。
 体育系の行事では、クラブ単位で競うことのできるものは、体育祭のクラブ対抗リレー(今年度は雨天特別メニューだったため実施されず)と、校内マラソン大会があります。
  「文化系の行事に、ユニフォームを着た運動部の選手を参加させる」策は、予餞会(3年生を送る会)冒頭の校歌斉唱や「先輩部員へのメッセージ」は2010年度から、高校生活入門講座(9月、11月)でのクラブ紹介は今年度(2012年度)から、導入されました。
 これが今後どこまで継承されていくかわかりませんが、各位のプレゼンテーション力・パフォーマンス力を向上させるということ以上に、そのクラブで活動しているという所属意識を確認するための、重要な手立てになると感じました。

 

(D) 3年生部員の卒業

 昨日、3年生部員4名が卒業しました。
 彼女たちは、最初の1年間は部員が常時9人以上いて、対外試合も年間100試合以上を重ねました。1年次の秋季大会では、女子一部で県4強に入った実績を持っています(主戦投手は当時の1年生でした)。
 2年次の6月に、いよいよ自分たちが中心になって活動していくタイミングで少人数での活動を余儀なくされ、本来であれば選手として体力的なものだけでなく精神的にも大きく成長するべき時期に、単独チームでの活動ができなくなりました。
 7月から、同じ境遇の上野高校さんとの合同チームでの活動が実質的に始まり(他にも3つの学校と合同チームで試合をしました)、9月の秋季大会に出場を果たしました(女子二部で優勝)。しかし10月の新人大会は、合同チームでの出場は認められませんでした。
 3年次の4月は、それまで継続して対外試合をこなしてきた上野高校さんとお別れするのかどうか、悩ましい時間が続きました。

 

★参考バックナンバー
 「ソフトボール部 2012年4月の活動」(2012.4.30付ブログ)

 

 「単独チームなら、こんなことで悩まないのだろうなぁ。」
 と、他校のソフトボール部をうらやましく思うというよりも、その前年までの自分たちの活動に照らして感じました。
 最終的に、名張高校も、上野高校さんも、春季大会は合同チームで出場しましたが、県総体には単独チームで出場することができました。この間、両校とも、泣きたくなるような(というよりも、実際に泣いた)苦しい時間がありました。最悪の場合、一方は単独チームで出場し、もう一方は出場不能で3年生部員が即引退に追い込まれる可能性がありました。

 

 どのようなチーム編成で試合をするのか、が決まらない中で日々練習を続けていくことの不安は、あたりまえのように単独チームを編成している学校には、絶対に理解できないと思います。
 合同チーム編成は、対外的な交渉力も不可欠なので、選手の頑張りだけでなく顧問の力量が問われていることを痛切に感じました。

 

 昨日のミーティングの最後に、顧問から「高校時代に部活動をする意義は、引退した後に競技技術以外に何が残るかだぞ。」という話をしました。
 合同チーム編成を目標にクラブの運営をすることはありえませんが、合同チームから学んだことは多かったと思います。
 この先、名張高校ソフトボール部がおかれる境遇がどうなっていくか全くわかりませんが、今後は単独チーム編成はますます難しくなっていくと思われます。
 ということで、このたび卒業した学年は、単独チームと合同チームの両方を体験したということで、過渡期の世代でした。
 「競技技術の向上」以外で、学ぶことは多かったと思います。

 

 3月は、対外試合を多く予定しています。

 

 

 

 

 

 

 

[写真は、名張市の勝手神社にて、今年の目標を叫ぶ]
(2013.2.16撮影)
※この日が今年初めての勝手神社トレーニング。

 

 

 

 

 

 

[写真は、本校・第1Gにて、降雪の中でのダッシュ]
(2013.2.16撮影)

 

 

 

 

 

 

[写真は、名張市のADSホールにて、ソフトボール部の「先輩部員へのメッセージ」]
(2013.2.20撮影)




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