H30 1月9日(火)全体集会 校長講話

平成29年度 1月全校集会 校長講話
平成30年1月9日(火)

 みなさん、あけましておめでとうございます。
 まず、みなさんが特に、事故やけがもなく全員無事に今日の日を迎えられたことを大変嬉しく思います。
 さて、冬休みも終わり、今年度の締めくくりとなる1月がスタートしました。みなさん、この新年をどのように迎えたでしょう。昨年末の集会で、何か1つ新しい年を迎えるにあたり決意を持って欲しいと話しました。部活動や家の手伝い、友人との交流など忙しく過ごし、そんな暇もなかったと言う人がいるかもわかりません。皆さんも知っての通り、今年は平成の元号で1年続く最後の年となります。社会は確実に変化していく中で、皆さんもしっかりとした目標を持って1年1年をじっくりと確実にそれぞれの成長につなげてほしいと思います。
 さて、今年になって、名張商工会議所の集まりに参加させていただく機会がありました。その席で、名張市のぶどうで名張ワインを作っているという話を聞きました。商工会議所が特産のブドウを生かした「名張・ワインプロジェクト」を計画しており、鈴木英敬三重県知事を訪問しプロジェクトへの支援の要請もしたようです。名張初のワイン醸造所が今年の3月に完成し、来秋にも名張ワインができる見込みだという事です。
 ワインを醸造するのは、この名張市出身の中子具紀(なかこ とものり)さん(34歳)という方です。中子さんとワインとの出会いは、大学在学中に母の祖国であるスペインのバルセロナ大学に語学留学した際、現地のサッカー仲間がワインを飲む姿に魅せられた事だそうです。帰国して卒業後、大阪市の酒販店に就職し、ワインの営業をしたが、生産者に「畑の方が向いている」と言われ、3年後、退社してフランスへ。さらに1年の研修後、スペインに渡り、別の醸造家の下で、さらに1年間、学びました。
 28歳で帰国し、理想のワイン造りを求めて滋賀県栗東市の酒造会社に就職。醸造を任され、オリジナルブランドも手掛けましたが、自らが追い求める本物に近付くため、「自分でブドウを作りたい」との思いが強まったそうです。
 そこで彼が着目したのが両親の住むブドウ産地である彼のふるさとでもある、ここ名張です。夏でも寒暖の差があって栽培に適しています。中子さんは2年前に退職し、貯金を切り崩し、名張市で休耕地を借り、ワイン用の苗を植え始めました。名張では高齢化や後継者不足で耕作放棄地も増えており、ブドウ栽培による農業活性化が期待されています。
 ブドウの実がなるには3年、ワインの出荷は、さらに数年先になります。中子さんはワイン造りを趣味のサッカーに例え、「ブラジル、フランスなど各国でスタイルが異なり、それぞれの良さがある。日本は、まだ弱いけど、優勝を目指せる」、そんな抱負を語っています。
 みなさんもいろんな経験を踏まえて、常に夢をもち、その実現に向かってより一層の努力をしてほしいと思います。
 さあ、いよいよ明日から授業が始まります。3年生のみなさんは卒業までもう少しとなりました。残り三ヶ月となりますが、これまで以上に前向きに日々を過ごしてください。
 平成30年がみなさんにとって、そして名張高校にとって、「すばらしい年」になることを期待して、全校集会の講話といたします。




Wide info - Template Powered by Wideinfo - For Tips and Tricks - Latest Internet News