平成28年度 卒業証書授与式校長式辞

平成28年度 全日制 卒業証書授与式 式辞

 長かった冬もようやく終わりに近づき、この名張の地にも春の息吹があちらこちらで感じられるようになりました。
 本日 弥生朔日、平成28年度 本校 全日制 卒業証書授与式を、ご来賓のみなさま、並びに保護者のみなさまをお迎えする中で盛大かつ厳粛に挙行できました。
 これは 卒業生はもとより、在校生、教職員にとっても大きな喜びであり、みなさま方に心よりお礼を申し上げます。
 さて、先ほど卒業証書を授与しました185名のみなさん、ご卒業おめでとうございます。
 皆さんは、本校所定の教育課程を無事終了し、本日をむかえることができました。その努力と研鑽をたたえ、在校生と職員一同、心から拍手を送りたいと思います。
 また、本日の喜びは、みなさんの努力のたまものであるは言うまでもありませんが、この日まで、陰ひなたでみなさんをはげましてくださった保護者や、周囲の皆様方のおかげであることを忘れてはいけないと思います。
 そして、皆さんは、自律、協調、創造という校訓のもと、それぞれが目標を持ち、三年間、学業、学校行事、部活動などを全力でやり抜き、充実した高校生活を送ってきました。そして今、本校での高校生活を終え、新しい生活へ向けてスタートしようとしています。
 みなさんは、これから伊賀地域をはじめとする地域を支えていく人材として大いに期待されています。
 本校は、本年度、大きな節目となる学校創立百周年を迎えました。中でも、昨年11月に挙行された記念式典は皆さんの力により大成功に終わることができました。これからはその力を信じて前進していただきたいとおもいます。
 これから新しい生活を送る皆さんに大切なことは、自分がどこの学校や企業に入ったのかではなく、そこでどんな夢や目標を持ち、何をするか、何をしているかということです。十年後さらには二十年後をイメージし、未来に向けて一歩一歩着実に歩んでいただきたいと思います。
 数多くの先輩と私たち教職員は、皆さんの活躍を期待しつつ、いつでもどこでも皆さんを見守り応援しています。自信をもって歩んでください。
また、世界に目を転じると、今なお世界的な経済不安が続いています。そして、世界の各地で平和を脅かすような不安な状況も続いています。そのような中、世界中の多くの若者がこのような状況を何とか改善しようと日々努力しています。これからの日本や世界の発展に大きな力を発揮できるのは、これから社会に巣立っていく皆さんです。皆さんには無限の可能性が秘められています。これからはグローバルで広い視野をもって行動できる大人になってほしいと思います。
 ここで、卒業される皆さんに1つのことをお話しして、はなむけの言葉といたします。
 本年度を振り返ってみるとなんといっても一番の話題は、ノーベル生理学・医学賞を受賞された大隅良典博士だと思います。また3年連続して日本人がノーベル賞を受賞されたことでも話題になりました。
 今日はその大隅先生の話ではありません。皆さんは日本人で初めてノーベル賞を受賞された人を知っていますか。それは「パイ中間子論」という研究で1949年に物理学賞を受賞された「湯川秀樹博士」です。この研究は、クォークなど新しい素粒子発見のきっかけになったそうです。
 その湯川博士の名言を紹介します。
 それは、「取り返しのつかない大きな失敗をしたくないなら、早い段階での失敗を恐れてはならない。」これは、最初から完璧を求めないで、小さな改善を繰り返し、少しずつ修正しながら進んでいくことで、結局は成功につながるということだと思います。また、日々の失敗にくじけずに、前向きに進むことで必ず光が見えてくるということだと思います。

 これからの皆さんの人生、いつも順風満帆に進むとは限りません。苦難に出会ったとき、失敗を恐れたり、体裁にこだわったりすることなく、自らが信じたことを前向きに実践していけば必ず道は開かれると思います。
 それでもうまくいかないときはいつでも母校名張高校を訪ねてきてください。わたしたち教職員はいつでも待っています。
 結びになりましたが、本日ご臨席いただきましたご来賓の皆様、保護者の皆様に心より感謝申し上げます。
 今後とも、本校卒業生の輝ける未来を温かく見守り、そして支え続けていただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
 以上をもちまして、式辞といたします。




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