想像力と感性をみがく

美術工芸系列では、美術(絵画・彫刻など)、工芸(陶芸など)、デザイン(ビジュアルデザイン・情報メディアデザインなど)の各分野にかかわる専門科目を設けています。それらの科目の履修を通して、造形の基礎的な内容の学習や専門的な技術の習得をしていくとともに、自分自身の表現を発見していくことをめざします。
授業の基本的な流れは、課題の提示と教員による説明を受けて、考えをまとめつつ作品を制作し、最後に完成した作品を見ながら教員や生徒相互による講評会をまとめとして行うというものです。美術の教室は4つあり、陶芸を行う電動ろくろや窯、CG制作用のPCなどの設備が整えられています。
この系列での学習をとおして、「モノづくり」の分野でのさらなる研鑽の場を志望し、実現していく生徒も数多くいます。
系列の授業科目
★2年次生は基礎の学習・技術習得をめざします!
【素 描】 主に鉛筆によるデッサンを通して、描く力だけでなく、観察を繰り返し、気づく力を身につけることを目指します。
【絵 画】油彩の実習をメインに、静物画などの絵画の制作技術を学びます。
【彫 刻】粘土や石などの素材に触れて、立体造形の感覚を身につけ、素材感を活かした作品つくりをめざします。
【ビジュアルデザイン】水彩絵の具などを用いて、配色について学び、デザインの技術や発想法を身につけることをめざします。
【情報メディアデザイン】コンピューターを用いて、画像の加工やポスター制作を通して技術や発想を学びます。
★3年次生は自分自身の表現!
【造形美術】系列で培った基礎的な造形力をもとに、あらためて絵画と立体の課題に取り組み、自分自身 の表現を探します。
【造形デザイン】系列で培ってきた基礎的な造形力をもとに、自由度の高い課題に取り組み、デザインする力や発想力を磨きます。
学習活動の様子

3年次には陶芸の応用として、地域の方が取組んでいる実生栽作りを行っています。器作りから苗の植付けまでを行います。

毎年1月に美術工芸系列生の作品展を行います。学校と学外の会場(道の駅奥伊勢おおだい)の、2会場で開催しています。展示作品だけでなく、展示準備や会場受付などの運営も含め、展示会全体を生徒自身で作り上げます。3年次生にとっては系列での学びの集大成を展示する卒業制作展であり、2年次生にとっては自分の学習成果である作品を多くの地元の方に見ていただける 貴重な機会でもあります。
文化祭
昨年の作品展の様子を動画にまとめました。ぜひご覧下さい。
過去の生徒作品(受賞・依頼等)
消えかけた街
第36回近畿高校総合文化祭兵庫大会に、美術工芸系列2年次生の山川さんが美術工芸部門の立体部門に松阪地区代表として出場しました。
誕生記念日
大台町町民福祉課からの依頼により、誕生祝い品のラッピングデザインをおこないました。
団体顔出しパネルデザイン
2021年三重国体のボート会場に設置する顔出しパネルのデザインを行いました。
報聴診療所モニュメント
大台町からの依頼により、新設された診療所のモニュメントをデザインしました。他に案内板も生徒がデザインしました。
系列の先輩からメッセージ
阪口さん(令和2年度卒業)
美術工芸系列では、2年で素描、油絵、彫刻、陶芸の他PCソフトを使ったデザイン制作など様々なジャンルを学べます。3年になると自由度が高くなり、2年で学んだことを活かして自分の作りたい作品に取り組むことができます。私は、1番これが得意!という分野が無く、前々から作りたかったドレスを卒業制作で作ることにしました。約3ヶ月間の間、布が足りなかったりサイズを間違えたり様々なハプニングがありましたが、作り終わった後達成感しかありませんでした。
卒業したあと、美容学校に進学しましたが美術工芸系列で学んだ事を活かしてメイクの色合いやヘアスタイルのデザインを絵に描いて実際に作ってみたりしました。この系列では平面から立体、デザインまで幅広く学ぶことができます。自分なりにやりたいことが見つかればなと思います。
