総合学科1期生の講演 ”夢”のイルカ調教師

 (2012.11.30/17:02公開)

 

 今週(2012.11.28)、本校の卒業生で、総合学科1期生の鹿島詩乃さんの講演がありました。
 2限目に2学年(プレゼン室)、3限目に1学年(体育館)が聴きました。

 

 鹿島さんは現在、(株)アワーズが運営するアドベンチャーワールド[和歌山県西牟婁郡白浜町]に勤務しています。
 幼いころからの夢である、イルカの調教師です。
 またイルカ調教の教官として、この道をめざす後進の指導にもあたっています。

 

 講演会は、まず自身の研修過程を追ったテレビ番組のドキュメンタリー映像(3年前)を視聴し、現場で奮闘努力する姿を見せてもらいました。
 その後、ご本人の講演が始まりました。
 以下、後輩の在校生に残してくれた珠玉の言葉です。

 

 「この仕事は、単に『動物が好き』だけでは務まりません。」
 「今思えば、高校生活でムダなことは一つもありませんでした。」
 「高校生の皆さんが今できることは、勉強に励むことです。私は今になって、もっと勉強しておけばよかったと後悔しています。」
 「今は教官もしていますが、高校時代に部活を最後までやり遂げた人は、辛抱強いです。」

 

 鹿島さんの夢は、本校入学以前からのものでした。
 名張高校には、本校が総合学科に学科改変した2002年に入学し、2005年春に卒業しました。
 在学中は、ソフトボール部で最後まで活動を続けました。中堅手でした。
 長距離走が得意で、毎年2月に開かれる青蓮寺湖マラソン大会では、2年連続優勝を果たしました。

 

 本校卒業後は、AWS(アワーズ)動物学院[和歌山県西牟婁郡白浜町]で2年間学び、同院を卒業後に同じ会社が経営する施設に就職しました。
 「イルカの調教師になりたい。」という希望でしたが、最初の飼育員としての配属先はジャイアントパンダ、その後アシカの担当になり、2年目に念願のイルカ飼育に配属されました。

 

 そんな鹿島さんに、講演された内容などについて、講演後にさらに質問をしてみました。

 

―「夢」「希望」と、実際の道程の大変さには大きなギャップがあったと思いますが、その断絶面はどうだったのですか?
 そのギャップは、ものすごくありました。
 高2の時の校内での進路ガイダンスで、専門学校から来られた講師の方に私の進路希望を打ち明けた時に、「その夢はあきらめた方がいいぞ。」と言われて、とても説得力があったので、そこから自問自答の日々がはじまりました。その後、大阪の専門学校のオープンキャンパス(OC)に何度も足を運びながら、さらに現実の難しさを実感しました。どんなにイルカが好きでも、その飼育員の需要が無さすぎて、あまりの採用倍率の高さに、他の道を考えたほどです。

 

―進学した和歌山県の専門学校とは、どのように出会ったのですか。
 水産高校から着任した松本幸子先生(現・進路指導部)が、この学校を知っておられました。先生の紹介が無ければ、今の私は無かったかもしれません。感謝しています。
 OCでは厳しい現実を感じることが多かったですが、入学後は、研修を受けながらこの仕事に就きたいという思いが強まってきました。

 

―夢をかなえるために、高校時代に心がけていたことはありますか?
 自分で情報をキャッチして、行動するようにしていました。進路指導室に通って求人票を調べましたが、期待していた)イルカ飼育員の高卒求人は無かったので、専門学校のOCに足を運んで、その業界のことを知るように努めました。

 

 松本幸子先生からのコメントです。
 鹿島さんの在学中のイメージは、「体育会系の礼儀正しい高校生」です。
 私が進路相談を受けた時も、最初に「先生、いつならお時間よろしいですか?」ときちんと時間を約束しに来て くれました。「夢を叶えたい」というパワーを感じて、3年生の教室でいろいろとお話ししたことを記憶していま す。
 今回の卒業生講演会を企画したのは、1,2年生の皆さんに「夢をカタチにする総合学科」をイメージしてほし かったからです。1期生の大きな夢を叶えた先輩の生の言葉を、受けとめてくだ さい。
 夢の持ちにくい社会になってはいますが、少しでも「自分のやりたいこと、好きなこと」を探してほしいと思いま す。それが出来るのが総合学科の大きな特徴です。是非、名張高校の良さを活かしてください。

 

 最後に、講演後に集めた2年生のコメントです。
●熱意がとても伝わり、素晴らしいお話が聞けてよかったです。 
● 努力は必ず報われると思いました。努力はしないと意味がないなと感じました。夢を持ち続けて頑張ってい きたいと思います。 
● 今日の講演会は、自分にとってとてもためになるものだった。努力することの大切さを、改めて知ることができた。夢を叶えるためには、いち早く行動を起こさなけれいけないんだとわかった。
●今出来ることを、精一杯やろうと思った。 
● 将来の夢がパティシエになることなので、自分の第一志望をかなえるために出来ることは何かを考えて行 動しようと思った。

 

 鹿島さん、お忙しいところ、後輩のために母校に足を運んでくださり、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

[写真は、本校・総合棟プレゼンテーションルームにて、講演前に映像を放映中(2学年)]
(2012.11.28/11:03撮影)

 

 

 

 

 

 

 

[写真は、本校・体育館にて、鹿島詩乃さんの講演(1学年)]
(2012.11.28/12:15撮影)

 




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