宮川水系水質調査

・宮川は、伊勢市を流れる一級河川であり、国土交通省による水質調査において全国1位になったことがあるほど水がきれいであることで有名です。一方で、宮川の支流である勢田川は、かつては生活排水の流入により水質汚染が進行していました。現在は、多くの方々による勢田川の水質改善のための様々な取り組みにより、その水質は少しずつ改善してきているところです。
・以上のような地域の課題に対して、我々「生物部」と、校内の「地域の環境問題に対して興味・関心がある生徒たち(探究活動グループや有志のメンバー)」は、協働して、宮川および勢田川において水質調査を実施し、現在の水質の状態を確認・分析したうえで、そこから地域の自然環境を保全していくために必要なことや自分たちにできることを考察していきたいと考えました。

~具体的な調査方法~
・宮川および勢田川に複数箇所の調査地点を設け、月に1回程度水質調査を実施する。
・水質の状態については、水温・透明度・pH・溶存酸素DO・化学的酸素要求量COD・アンモニウム態窒素・亜硝酸態窒素・硝酸態窒素・リン酸態リン等を測定して調査する。
・同時に、川に生息する環境指標生物を調査する水生生物調査を行う。
・継続して調査することによって得られた調査結果をまとめ、分析し、考察する。
※その他に、宮川や勢田川がこれまで地域で果たしてきた役割や、勢田川の水質汚染が進行した歴史的な背景等についても、文献等の資料を探したり、専門家にインタビューしたりするなどして学んでいきたいと考えています。

↑これまでの調査結果から、宮川と勢田川とを比較すると、勢田川の方が、特に窒素化合物やリン化合物が高
 濃度で検出されることが多く、生活排水等の影響であると考えられます。これらの汚染物質は河川の富栄養
 化の原因になりうるため、今後も注視していく必要があります。

※データは2019年11月から2021年12月までのものです。

☆協働して調査活動に取り組む仲間たち☆

・令和元年度宇治山田高校2学年探究活動グループ