創立百周年記念式典 校長式辞

学校創立百周年記念式典式辞 

 秋も一段と深まり、木々の葉も見事に色づく季節となりました。本日、ここに、三重県立名張高等学校創立100周年記念式典を開催いたしましたところ、三重県議会議長 中村進一 様、三重県教育委員会教育長 山口千代己 様をはじめ多数のご来賓の皆様のご臨席を賜りまして、高い席から恐縮ですが心よりお礼を申し上げます。本当にありがとうございます。
 さて、本校校歌の冒頭にあります「おきつも」、これは古く万葉集に詠まれました名張の枕詞です。このように豊かな自然と歴史の町、名張の地に本校が誕生いたしまして、大きな節目となる100周年を迎えました。本校は大正5年創立の県立名賀農学校と大正11年創立の県立名張高等女学校が昭和23年5月に統合され、三重県立名張高等学校として発足いたしました。当初は普通科、畜産科、農業科の3学科でスタートいたしましが、その後、定時制課程、家政科、商業科、農業機械科を創設するなど県内でも有数のマンモス校となりました。それからも幾多の改編を経て、平成14年4月よりそれまでの全日制普通科、情報ビジネス科、会計科、生活デザイン科を総合学科に改編し現在に至っております。また、定時制普通科は昭和23年8月に設置され、現在に至るまで、地域の働きながら高校卒業を目指す人や学び直しを希望する人等の学びの場としての大きな役割を担ってきました。その間に本校を巣立たれた卒業生の皆様は25000名を超え、県内はもとより、全国各地でご活躍いただいています。これは名張高等学校の誇りであり、この諸先輩方が築かれました輝かしい歴史と伝統を、より一層発展させていくことが私たち教職員に課せられた使命であると考えています。
 このようなことを踏まえるとともに、地域の皆様や中学生の皆さん等の要望により一層対応するため、平成27年度から総合学科の系列、教育課程を変更いたしました。新たな「人文」「科学」「スポーツ」「商業」「生活デザイン」「芸術メディア」の6つの系列の特色を生かしながら、生徒一人ひとりが幅広い視野と高い識見を持ち、地域社会の発展に貢献するとともに、今後さらに進展する国際化・情報化社会で活躍できる人材の育成を目指して、教職員が一丸となり、教育に邁進していく所存でございます。
 ここで、在校生の皆さんにお願いがあります。先輩達が営々として築きあげられた本校の歴史と伝統の重みをしっかり受け止め、名張高等学校の生徒としての誇りと自信を持ってこれからも進んでいただきたいと思います。今、まさに、歴史的な瞬間にいるという幸せと責任を自覚し、今日のこの日を大きな出発点として、新たな名張高等学校の歴史に向かってしっかり歩み続けていただきたいと思います。
 さて、この百周年記念事業では、同窓生の皆様方の温かいご理解とご支援を頂載いたしました。これらは貴重な学校の財産として、有効に活用させていただきます。
草を植えうるは1年の計、木を植えうるは10年の計、人を植えうるは100年の計と申します。何年か前のNHK 大河ドラマ「八重の桜」でも「教育は国家百年の計」がテーマの1つでした。このことばは、中国の漢の時代の「管子」に記載されたものがもととされていますが、同窓会の皆様方のこのようなご厚志は、次なる百年に向けて有為な人材を輩出していける大きな支えとなるものと信じております。心より感謝を申し上げます。
 最後になりましたが、歴代校長先生を初めとする、旧職員の皆様方のこれまでの多大なるご功績に対しまして敬意を表しますとともに、地域の皆様、三重県、名張市、伊賀市、同窓会、PTA等全ての関係の皆様方のご芳情に感謝申し上げ、合わせて今後とも本校に対しまして一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、式辞といたします。

校長 長谷川 博文




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