1学期終業式

 1学期の学校生活を締めくくるに当たり、今日は、「私たちは今、どのような時代を生きているのか」ということについて話したいと思います。

 一言で言うと、私たちは今、非常に厳しい時代に生きているということです。日本は今、世界一厳しい大きな課題を三つ抱えています。一つ目の世界一は「高齢化世界一」、二つ目の世界一は「財政悪化世界一」、三つ目の世界一は「原発処理」です。

 先ずは高齢化について。総人口に占める65才以上の高齢者の割合を「高齢化率」と言います。1950年の高齢化率は5%に満たなかったのですが、1985年に10%を、2005年には20%を超え、現在は26.0%に達しています。つまり、4人に1人は65歳以上のお年寄りという割合です。そして、2060年には39.9%に達し、10人中4人が65歳以上の高齢者となる社会が到来すると推計されています。すなわち、今から45年後の日本は、6割の現役世代で4割のお年寄りを支える国になるということです。この高齢化の割合、そして高齢化のスピードは世界一です。日本は、どの国も経験したことのない、人類史上未だかつて経験したことのない「超高齢社会」に突入するというわけです。

 この高齢化に伴い、年金を含む社会保障費は年々膨張し、国はそれを借金でまかなっています。平成26年度の国債発行総額は177兆7,000億円で、これもまた世界一。

 そして三つ目の世界一は、史上最悪のレベルに達した原子炉メルトダウンへの対応です。日本はまさに三つの世界一を持つ「課題先進国」なのです。

 皆さんは、自分が生きている今の日本社会が抱えるさまざまな課題について、どの程度関心を持っているでしょうか。

 ここで、ある国際調査の結果を示します。この調査は、日本、アメリカ、中国、韓国の中学生・高校生を対象に、2009年に行われた意識調査です。その調査の中に、このような質問がありました。

「あなたは、自分の参加により、変えてほしいと思う社会現象を少し変えられると思いますか。」

社会への参加意欲を問うこの質問に対し肯定的に答えた中高生の割合は、高い順にアメリカ69.8%、韓国68.4%、中国62.7%、そして日本は30.1%でした。他の3カ国の中高生に比べて、日本の中高生は社会への参加意欲がかなり低いということです。この質問以外にも、社会への参加意欲を問う質問がありましたが、同じような傾向が読み取れる結果となっていました。

 皆さんは、この結果をどう受けとめますか。そして、自分と社会との関わりについて、どう考えますか。

 「自分はあまり新聞も読まないし、ニュース番組もあまり観ない。ボランティア活動もしたことがない。だから、社会への参加意欲は低い。」というふうに考える人も多いかもしれません。

 たしかに私たちは、世界で最も厳しい課題をはじめ、多くの課題を抱える日本という国で生きているわけですが、同時に、日々の生活の中で、何かの生活課題や困難さを抱えて生きています。それが現実だと思います。

 私は皆さんに、「自分の生活課題だけではなく、社会的な課題にも広く眼を向けてほしい」と思っていますし、社会的な課題に対しては、「自分には関係がない、誰かが、大人が解決するだろう」という姿勢ではなく、「自分に何ができるか」という姿勢で、自分なりに社会に関わりを持ち続けてほしいと思っています。皆さんも知っているとおり、選挙権年齢が18歳以上となりましたので、この思いはますます強くなりました。

 その一方で、このようにも考えてほしいと思っています。すなわち、「社会的な課題だけではなく、自分の生活に直接関わる課題を考えたり、解決しようと努力したりすること自体が、実は社会的な課題に向き合うことになる」ということです。何故なら、自分にとって身近な問題は、社会が抱える問題と無関係ではないことが多いからです。今、皆さんが、どうすればよいのか分からず困っているという問題があるとすれば、その問題は、「自分一人で解決すればよい」と考えてしまうかもしれませんが、私達一人ひとりが考え、解決しなければならない社会的な問題であるかもしれないのです。

 とにかく、身近な問題や課題を出発点にして、日本の社会が抱える問題に対しても、避けるのではなく、自分なりに考えてみることが大切だと思うのです。

 春爛漫の中で始まった1学期も、厳しい暑さの中で終わろうとしています。

 明日からの夏休み、3年生にとっては「試練の夏」「挑戦の夏」になるはずです。時間と健康の自己管理をきちんと行い、「成長の夏」にしてください。

 以上で、1学期終業式の話を終わります。

2015年7月15日 東 則尚

2019(令和元)年度授業公開および入門講座のご案内

授業公開

  1. 日時  2019(令和元)年8月28日(水)午後
  2. 会場  各教室
  3. 日程
    12:50~14:20  受付(本校管理棟1階事務室前)
    13:05~14:10  4限目 授業
    14:20~15:25  5限目 授業
    16:00~17:00  部活動見学(自由見学)
  4. 申込  メール、FAX、はがき のいずれかの方法で直接お申し込みください
  5. 問い合わせ先
    Tel  0595-21-2551(総務部 大内、松井)

 

高校生活入門講座

  1. 日時  2019(令和元)年9月21日(土)午後
  2. 会場  本校体育館・各教室等
  3. 日程
      9:00~  9:40          受付(本校体育館)  
      9:40~10:30          吹奏楽部歓迎演奏・学校紹介  
    10:50~11:30         体験授業  
    11:40~12:00           部活動見学(自由見学)  
  4. 申込 各中学校を通じてお申し込みください
  5. 問い合わせ先
    Tel  0595-21-2551(総務部 大内、松井)

進路の手引き 巻頭言「自己指導能力を高める」

校長  東 則尚

 相手の話を聴いて直ぐにどうすべきかを答えることができるカウンセラーが優れたカウンセラーではないように、子どもが自分で考え、自分でやるべきことを肩代わりする親が良い親ではありません。自社の製品を顧客の意に反して押し売りできる販売員が優れた販売員ではないように、指導内容を一方的に生徒に教え込む教師が良い教師ではありません。何かを求める相手への対応の場において、優れた対応に概ね共通してみられるのは、「相手が自分で考え、判断し、自ら行動するように配慮している」という点です。

 ある高校で、3年生の担任をしていた時のことです。ほぼ全員が進学希望というクラスの担任は初めてということもあり、進学情報誌やデータブックには目を通すよう心がけ、関係情報の収集に努めていました。1学期末の三者懇談を控えたある日、各生徒の成績、進路希望等とデータブック等を見比べながら受験を勧める大学・学部を考えていた時に、「これは一体誰が解決すべき課題なのか」とふと思ったのです。その後、私は、「担任が進学情報に熟知するだけではなく、生徒自身が必要な時に必要な情報を得る方法を熟知していることこそ重要である」と考え、「調べる方法」の指導を強化していきました。そして、よく考えもせずに進路相談に来る依存傾向の強い生徒に対しては、受験という「人生課題」を自分で解決していけるよう支援に心がけました。

 「人は、自分の目標達成や課題解決を人任せにしている自分に気づき、自らの責任でやるしかないと覚悟を決めた時に、達成・解決への最も大きな一歩を踏み出す」と言えるのではないでしょうか。本校の生徒には、早くこのことに気づき、「その時、その場で、どのような行動が適切であるか、自分で判断し、決定して実行する能力」、すなわち「自己指導能力」を身に付けた「自立した学習者・生活者」に成長してほしいと強く思っています。この「自己指導能力」は、目標を明確化し、その目標に到達する方法を自ら考え、見つけ出し、達成状況を自己評価しながら目標へと自らを導いていくことで向上していきます。

 この『進路の手引』は、生徒の皆さんが「自己指導能力」を高めながら、受験という「人生課題」を自分で解決していけるよう、進路に関する基本的な情報を卒業生の体験談も織り込みながら取りまとめた手引書です。本書を大いに活用してください。そして、皆さん一人ひとりの「大いなる夢」の実現を期待しています。

自習コーナー かわいらしいゴミ入れ出現♪

本校では、校舎内のあちこちに自習コーナーが設置されています。考査前の放課後や土日の部活動終了後の学習スペースとしてはもちろん、教員への質問、面談にも使う場所です。

自習コーナー

突如2階中央廊下の自習机にかわいらしいゴミ入れが出現しました。

ペットボトルを再利用したもので、リボンがあしらわれていたり、きれいな色が塗ってあったりと彩りも美しく、自習室の片隅にちょこんと置かれています。

ゴミ入れ ゴミ入れ ゴミ入れ

作成は購買部の阪口さんです。

上高生に勉強を頑張ってほしい、常にきれいな机で勉強してほしいという阪口さんの思いは、きっと生徒たちの心に響くことでしょう。

長年本校にて上高生を見守っていただいている阪口さん、本当にありがとうございました。

購買部

文化祭の企画会議(図書委員)

2015年6月11日(木)

各クラスから選出された図書委員が、文化祭で行う2つの企画を、チームに分かれて準備しています。この日はお互いの企画案の発表が行われました。企画案への意見も多く出されました。

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より良い企画になるよう、発表後も熱心に話し合いました。

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陸上競技部 東海大会出場

平成27年5月29日(金)~31日(日)に伊勢市の県営総合競技場(三重交通Gスポーツの杜)で三重県高校総体陸上競技大会が開催され、本校から3名の選手が入賞・東海総体進出を決めることができました。

 2年 富野 貴己 男子100m 4位 11秒05
 2年 樋野 晃大 男子110mハードル 5位  15秒68
 3年 吉田 孝一 男子3000m障害 6位 9分43秒12

以上の選手は6月19日(金)~21日(日)に静岡県小笠山運動公園陸上競技場(エコパスタジアム)で開催される東海高校総体に参加することになりました。この大会で6位までに入れば、8月に和歌山県で行われる全国インターハイに参加することができます。

全国大会を目指して頑張ってきますので、応援よろしくお願いします。

町をピカピカ☆学校環境デー☆

6月12日(金)は本校の「学校環境デー」でした。ボランティアで生徒約300名が参加し、学校周辺を4コースに分かれてごみ拾いを行いました。

 学校か環境デー 

ごみの多さに驚く生徒や、もっとやりたいという生徒、集まったごみを見て達成感を感じる生徒もいました。これを機に、生徒のボランティアに対する関心や地域を大切にする気持ちが少しでも高まっていけば嬉しいです。

 学校か環境デー   学校か環境デー

6月授業公開 300名を超える保護者・中学生が参加

6月13日(土)本校の授業を本校生徒の保護者の方や中学生とその保護者の方々を対象に公開しました。300名を超える参加があり、たくさんの方々に授業を見ていただきました。

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 次回は8月下旬に行います。

1年生 教育実習生インタビュー報告会

毎年、多くの先輩が教師を目指して上野高校に実習生として戻ってきてくれます。現役の高校生からすると、大学の魅力を知るいい機会です。

1年生では、いつもの「実習生から話を聞く」スタイルではなく、自分たちで質問に行ってレポートをまとめ、LHRで報告・発表するという形式をとりました。本日(6月10日(水))、その報告会が行われたので紹介させていただきます。

事前に、各クラス数人のグループで担当の実習生のところへ行き、「大学の魅力」「学部の魅力」「高校時代に頑張った学習方法」を聞きました。報告会では、図書館の貴重な資料の話や、学生に有名人がいるなど、それぞれの大学独自の魅力を報告してくれていました。

教育実習生インタビュー 教育実習生インタビュー

また、それぞれのグループには「必ずグループオリジナルの質問を一つすること」と連絡していました。「大学入試で一番苦しかったことは何ですか」「世界で一番好きな歌(音大生への質問)」など、様々な質問とその回答が報告され、生徒たちも楽しみながらメモをとっていました。

教育実習生インタビュー 教育実習生インタビュー

発表者たちは初めは照れくさい思いが強かったのか緊張気味でしたが、後半は次第になじんできて、劇のスタイルで発表したり、別資料を用意するなど、工夫の見られる報告もありました。どのクラスでも一つのグループの報告が終わるたびに拍手が起こり、たいへんいい雰囲気での報告会でした。

教育実習生インタビュー 教育実習生インタビュー

今回の報告会で、少しでも大学を身近に感じてくれたり、新たな魅力に気づいてくれた人がいればありがたく思います。また、これから先の社会で必ず必要となる「発表力」「表現力」の向上もしてほしいので、1学年では今後もこのような発表会や報告会はどんどん取り入れていきたいと思います。

教育実習生インタビュー 教育実習生インタビュー

2年生 教育実習生と語る会

5月27日(水)5限目

 2学年では5限目の総合学習の時間を使い、教育実習生と語る会を実施しました。

教育実習生から、自身が大学で学んでいる内容、進路を決定したきっかけや時期、高校生の頃に力を入れたことなどの体験談があり、生徒も興味深そうに聞き入っていました。

教育実習生と語る会