平成26年度 卒業証書授与式 式辞
平成26年度 卒業証書授与式 式辞

学校長式辞
冬の寒さも日ごとに和らぎ、山の緑に春の息吹を感じる季節になりました。
弥生朔日の今日、平成26年度卒業証書授与式を、ご来賓のみなさま、並びに保護者のみなさまをお迎えする中で このように盛大にかつ厳粛に挙行できますことは 本校にとって大きな喜びであり、みなさま方に心よりお礼を申し上げます。
さて、本日全日制課程を卒業される173名のみなさん、ご卒業おめでとうございます。在校生と職員一同、心からお祝いを申し上げます。皆さんは今、本校での高校生活を終え、新しい生活へ向けてスタートしようとしています。
本日の喜びは、みなさんの努力によることは言うまでもありませんが、陰ひなたでみなさんをそっと優しくはげましてくださった保護者や、周囲の人々のおかげであることを忘れてはいけないと思います。
さて、皆さんがこれから大きな一歩を社会に踏み出す わが国は大きな変革の中にあります。少子高齢化社会や 情報化社会に対応すること、豊かな自然を後世に残して いくこと、様々な国の文化や風習を尊重するとともに、グローバルな視野で自分自身や周囲の人を認め、互いに高めあうこと等々、数え上げればきりがありませんが、これからそれらを担っていくのが本日卒業される皆さんです。
また、伊賀地区をはじめとする地域の担い手として皆さんに期待するところは大変大きいものがあります。
そのようなことから、これから新しい生活を送る皆さんに大切なことは、自分がどこの学校や企業に入ったのか ではなく、そこでどんな夢や目標を持ち、何をするか、 何をしているかということです。十年後さらには二十年後をイメージし、未来に向けて一歩一歩着実に歩んでいただきたいと思います。
本校は、平成28年度に節目となる学校創立百周年を迎えます。数多くの先輩と私たち教職員は、皆さんの活躍を期待しつつ、いつでもどこでも皆さんを見守り応援しています。自信をもって歩んでください。
ここで、卒業される皆さんに1つのことをお話しして、はなむけの言葉といたします。
本年度を振り返ってみるとなんといっても一番の話題は、青色発光ダイオード(LED)を開発しノーベル物理学賞を受賞された3人の教授ではないでしょうか。特に私の印象に残っているのが米カリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村修二教授です。様々な苦難をくぐり抜け成功された方です。この方のことばに「何が確実なことかといえば、自分がこの目で見、この手で触れて確かめること以外に何があるというのだ。それを一つ一つ積み重ねていけば、エベレスト登山もいつかは可能になる。」があります。これからの皆さんの人生、いつも順風満帆に行くとは限りません。苦難に出会ったとき、ひるむことなく自らが信じたことを自らの手で着実に実践してください。必ず道は開かれると思います。
最後になりましたが、本日ご臨席いただきましたご来賓の皆様、保護者の皆様に心より感謝申し上げます。
今後とも、本校卒業生の輝ける未来を温かく見守り、支え続けていただきますよう、よろしくお願いいたします。
以上をもちまして、式辞といたします。
三重県立名張高等学校長