入学式式辞
満開の桜も、はや盛りを過ぎ、万物に生気がみなぎる、絶好の季節となりました本日、平成25年度の入学式を挙行することになりました。
本日はご多忙の中から、三重県議会議員中森博文さま、名張市教育長上島和久さま、本校同窓会会長礒澤宣昭さま、本校PTA会長島田佳子さまのご臨席をたまわりましたことを、高い席からではございますが、こころよりお礼申し上げます。
さて、ただいま本校に入学された200名のみなさん、ご入学おめでとうございます。在校生と職員一同、今日の日を心よりお待ちしておりました。
本日の喜びは、みなさんの努力によることは言うまでもありませんが、いつも支えてくれた中学校の先生方の暖かいご指導と、陰ひなたでみなさんを、そっと優しくはげましてくださった保護者や、周囲の人々のおかげであることを忘れてはいけないと思います。
本校は創立97周年を迎える歴史と伝統ある学校です。
諸先輩方のご活躍や、歴代の職員の努力もあり、地元に愛され信頼されている学校です。
本校での新しい生活に胸をふくらませているみなさんに2つのおはなしをしたいと思います。
まず1つ目は、えんぴつのはなしです。突然えんぴつといわれてもぴんとこないかもしれませんし、最近はシャープペンシルに押され使用している人も少ないと思います。
かつて県内のある会社の社長さんからお聞きしたお話です。えんぴつは中に芯が1本通り、周りに木(気)を使います。人間もそうあるべきであるというものです。
また、あるえんぴつの製造会社の社長さんのことばに、
「鉛筆は我が身を削らないと、字が書けません、いくら立派な芯を持っていても、削らなければ、絵や文字が書けないのです。大いに我が身を削り、努力し、そして大きな夢を描き実現してほしい。」というような内容です。
なんといっても高校は勉強するところです。高校は中学校に比べかなり専門性も高く、難しい内容もあります。あたりまえのことですが、勉強は自分から求めてするものです。自分の意志で目標を持って努力をし、芯の1本通った人間へと成長してください。
2つ目は、「一期一会」という言葉です。私の大好きな言葉で、茶道の精神を説いた言葉です。人との関わりは一生に一度だけの機会、あるいは生涯に一回しかないと考えて、相手に誠意をもって接するということです。このような気持ちで家族に、友人に、先生に地域の皆さんに接してほしいと思います。
その第一歩となるのが、本校がかねてより生徒のみなさんに言っている、「挨拶をする」「服装制服を正す」です。自分が相手に与えることは、最終的に自分に返ってきます。このことを常に心がけ行動することにより、みなさんの未来はますます明るくなり、本校もこれまで以上に世間から認められる学校になると思います。
最後になりますが、保護者のみなさま、お子さまのご入学、まことにおめでとうございます。
高等学校は立派な社会人になるための勉学と、心身の修養を行う場でもあります。これは、学校だけでなく、家庭と地域の三者が協力して行う必要があります。保護者のみなさま、どうか、お子さまの自己実現と、本校のますますの充実と発展のために、ご協力いただきますようお願いいたします。
私ども職員一同は、お預かりするお子さまを、慎重に、かつ信念と勇気を持って、教え育てて参ることを誓い、式辞といたします。