ここではよく電気工学科に寄せられる質問を集めてみました。
<進路について>
電気工学科に入学するのって難しいの?
A: そんなことはないですよ。
でも、最近、よく中学生の皆さんから聞かれます。
どうも、中学校で「かなり難しいというウワサ」があるようですね。

でも、実情はそうやって多くの皆さんが志望を変更された結果、入学定員40名を割ることがよくあります。平成27年度は、そのウワサにより皆さんが志望を変更され、結局、35名の受験者でした。もちろん、全員合格しました。

前期入試だけを考えるとそうかもしれませんが、後期入試まで考えれば現在中学校で言われているほど難しくはないと思います。

希望があるのだったら、まずは前期入試に志願してみてはどうでしょう。前期入試を受けてみて初めて志望者の数(ライバルの数?)がわかると思います。
Q: 電気工学科に入学したら、毎日0限授業なの?
A: あははは。
とんでもありません。

基本的な資格の勉強をしているだけです。
具体的には、
1年生の10月、11月の4週間…危険物取扱者乙種4類にむけて
1年生1、2月、2年生4、5月のうち11週間…第2種電気工事士にむけて
3年間で合計15週間だけです。

この後は、危険物や電気工事で覚えた勉強法、得た自信と達成感で、生徒諸君が自分でチャレンジしていくだけで、一切補習等はしていません。最初の0限授業ですべての基礎が身につくからです

ただし、超高校級の難関試験である電験三種の受験を希望する生徒については、2年生1月から3年生7月まで0限授業を行っていますが、あくまで希望者のみです。

Q: 最近、家電業界は不調と聞きますが、就職は大丈夫ですか?
A:
電気工学科で家電メーカーに就職するのは毎年2、3人だけです。

電気は現代社会のあらゆる場所で使われているエネルギー源であり、情報通信手段です。
例えば、食品メーカーでも化学製品メーカーでも製品を作っているのは機械であり、その機械を動かしているのは電気なのです。ですから電気技術者はありとあらゆる工場に必要な人材なのです。

さらにメーカーだけでなく、電力会社や鉄道会社からも求められていますし、電験三種などの資格者は施設管理者として病院やビル管理にも採用されています。

電気無くしては何もできない現代では、電気技術者の仕事は無くなることはありません。

Q: 電気工学科に入学すると、将来の進路はどうなるの?
A: やはり、ほとんどの生徒が高校で学習した専門を活かして電気関係の仕事に就くか、電気関係の学科に進学しています。
最近は企業からの求人が大学よりもスゴイと言われるくらい好調なため、就職する生徒が多くなっていますが、大学進学を希望する生徒は、ほぼ全員電気系の学科に進学しています。これは、松阪工業電気工学科の資格取得等の取り組みが、企業でも、大学でも高く評価されているからです。
Q: 電気工学科を卒業すると、どんな業種につけるの?
A:
電気は私たちのあらゆる生活ステージで必要なエネルギー源でもあり情報伝達手段でもあります。
一見電気とは関係ないような業種でも、製造業なら製品をつくる機械は電気で動いていますし、サービス業でもコンピュータや照明、空調設備は電気で動いています。

ですから、電気工学科の卒業生は、電気関係のみならずありとあらゆる業種についています。

Q: 最近、就職状況はどうですか?
A:
 令和2年以降の新型コロナウィルスの蔓延により多くの企業が大変な状況になっています。
 しかし、高い専門知識を持つ松阪工業高校には多くの求人が集まってきています。いずれは収束するafterコロナの時代に向けて、技術を継承できる人材を確保して企業の技術力、競争力を高めることが重要だからです。
 そのため、、驚くような企業からの求人が数多く来ています。

松阪工業高校では現在まで就職希望者全員が就職しています。

特に電気工学科の資格取得は、各企業に高く評価されています。

よくある有名企業だけを載せた資料ではありません
卒業生全員の進路先です。自信をもって公開しています。

Q: 大学への進学も考えているんだけど…
A:
工業高校からも多くの生徒が進学します
電気工学科でも三重大学工学部への合格をはじめとして多くの生徒が進学していますから安心していいですよ  

特に資格取得で培った専門知識や実力は、大学の先生方にも高く評価されており、ある大学の先生からは「もっと多く受験してほしい」と言われています。 

最近、進学者の数が少ないですが、これはあまりにも就職状況が良く、進学希望の生徒も就職に変えたためで、大学からは「松工の優秀な生徒」をと望まれています。

特に工学部の電気工学科への進学の場合は、専門教科におけるアドバンテージは大きなものがあります。
卒業生と語る1へ
卒業生と語る3へ
Q: 大学に進学する場合、普通高校と比べての有利不利は?
A:
ある大学の先生がこんな話をしてくれました。

最近は、電気への興味関心もないのに、ただ、偏差値だけで学科を選択して入学してくる学生が多い。そのため、入学後に専門教科に興味関心を持てずに留年、退学していく学生も多い。その点、松阪工業の生徒は入学時の英語や数学の力は劣るが、電験三者など、専門知識があり、専門分野への興味関心がしっかりとしているため、学年があがるにつれて頭角をあらわしてくる。

この話の中にすべてが含まれています。

<有利な点>
  • 工学部の電気系学科に進学するのなら、はっきり言って有利
  • 専門分野について、何を学ぶのか、何を学びたいのか、はっきりとした目的意識を持てる。
  • あらかじめ専門分野の大筋について理解した上で学べる。
  • 専門分野について深い知識と興味関心を持てる。
<不利な点>
  • 英語、数学等の授業時間数が少ないため、追いつくのに苦労する
  • 各自が英語、数学等の学習を、自ら進んでしなければならない。
  • 工学部以外への進学には、はっきり言って有利にはならない。

Q: 工業高校から大学に進学しても、ついて行けないって聞いたけど…
A:
まったくそんなことはありません。

工学部の電気系学科に進むのならかえって有利なくらいです。

三重大学工学部電気電子工学科の飯田名誉教授から次のような言葉をいただいています。

「松阪工業の卒業生は大変優秀で、トップクラスをはじめとして全員が上位半分以内の成績を収めています。」

この言葉がすべてを語り尽くしていただいてると思います。

また、学生側からの感想として、卒業生と対談した記録がありますのでそれをご覧下さい。卒業生と語る3

<資格について>
Q: 第2種電気工事士の資格を取得して、電気工事の仕事につく人が多いの?
A: 卒業生はほとんどが第2種電気工事士の資格を取得して卒業しますが、電気工学科の就職分野はたいへん幅が広いので、電気工事の仕事を選ぶのは2〜3人です。しかも、作業員ではなく現場監督としてです。

では、どうして全員が第2種電気工事を受験するのかというと、「電気の基礎的な知識」を確実に身につけるためです。授業と定期試験だけだとどうしても試験前の一夜漬けの勉強になりがちで、まだ本当の力になっていません。第2種電気工事士の勉強をして繰り返し試験問題をこなすことで確実な力となるのです。
 2年生で電気の基礎学力をしっかりと身につけて、3年生で電験3種にチャレンジします。
Q: 電験3種ってスゴイの?
A: 高校生が取得できる資格としては、仕事での有用性も試験の難易度も最高のレベルですね。
毎年、高校生の合格者は全国で30人位しかいません。
試験会場に行くと大勢の社会人が受験に来ているのにビックリすることでしょう。(大学生も含めて学生は10人に1人くらいです。)
それぞれの企業で必要だったり、あるいは自己のレベルアップのために受験しています。
それでも全体の合格率は10%未満です。

ですから高校生で合格するのはやっばりスゴイことでしょうね。
Q: 電験3種をめざしたいけど、自信が…
A: 合格した先輩達も最初は自信なんてありませんでした。
でも、0限授業を通じて「乙種危険物取扱者4類」や「第2種電気工事士」とだんだんにレベルアップしながら自分自身の力を再発見して自信を身につけていったのです。

大切なことは君自身のヤル気です。ヤル気になって毎日の0限授業をうけて努力を積み重ねることです。

ですから、君のように中学時代に「ヤル気はあるんだけど、自信がない」とか「ヤル気はあるんだけど、勉強の仕方がよくわからない」とか「ヤル気はあるんだけど、ついつい怠けてしまって」というように自分のヤル気をなかなか結果に結びつけられなかった人こそ、電気工学科で伸びる人だと言えるでしょう。
Q: 取得できる資格は「乙種危険物取扱者4類」「第2種電気工事士」「電験3種」だけですか?
A: その3つは、0限補習が行われる資格です。それ以外にも、全員が受験してほぼ全員が合格するものに
  • 計算技術検定3級
    • 1年の6月に受験するポケコンの計算力を試す検定試験です。
    • ポケコンは電気の計算の重要なアイテムですから自由に扱えるように1年生の4〜6月の授業でみっちり勉強します。
  • 情報技術検定2級
    • 1年の1月に受験するコンピュータの基礎知識を試す検定試験です。
    • 1年間「情報技術基礎」という科目で学んで受験します。
上記以外にも、「乙種危険物取扱者1〜6類」や「第1種電気工事士」、「陸上特殊無線技士」、「電気工事施工技術者」など、一人一人が自主的にチャレンジして取得している資格はたくさんあります。
Q: 電験3種(第3種電気主任技術者)と第1種電気工事士とは、どちらが上なの?
A: 第3種、第1種という言葉だけを聞くと、勘違いしてしまうかもしれませんね。(^^ゞ

電験3種は、「電気主任技術者」という資格で、これは、工場やビル、大型店舗などの保安管理者になれる資格です。
それに対して電気工事士は、あくまでも工事をすることができるという資格です。

ちなみに電験三種と電気工事士の合格者数は以下の通りです。

いかに電験三種がすごい資格なのか、わかりますね。
<その他>
Q: 3年時のカリキュラムにある<電力コース><情報コース>について教えてください。
A:
 電気工学の分野はたいへん幅広いので、専門の学習が進んでくると興味関心がある分野が分かれてきます。そのような生徒の興味関心に対応させるべく電気工学科では、3年時に2つのコースが選択できるようしました。
  • <電力コース>
    • 電気を動力源として動くモーターやそれらを自動的にコントロールする自動制御について学びます。
    • 電気工学のダイナミックさを味わえるコースです。
    • 電験3種の受験者は、このコースを選択します。
  • <情報コース>
    • 電気通信やコンピュータの基本技術について学びます。
    • 通信や情報技術の精密さを味わえるコースです
Q: 校に入学したら、クラブ活動も資格取得も両方ともやりたいのですが可能ですか?
A:
 クラブ活動は、知識以外の教室では得られない大切なものを得るチャンスです。
だからこそ電気工学科では、クラブ活動の時間を大切にするためにも放課後の補習ではなく、朝の0限授業を行っているのです。
 実際にクラブ活動と勉強を両立させて有意義で充実した高校生活を送っていった先輩はたくさんいます。

インターハイに出場したり、野球をやりながら、電験3種に合格したというタフな先輩もいます。

 あとは君のヤル気次第です。勉強とクラブ活動の両立をめざすことは、大変ですがきっと君に多くのものを与えてくれるでしょう

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