上高ニュース

2016年度後期全校集会②(全日制)

2017.01.11

 明けましておめでとうございます。どんな気持ちで新年を迎えたでしょうか。
3年生の登校日数は卒業まであと20日ほど。1・2年生も2ヶ月と少しで本年度の修了式を迎えます。一日一日を大切に過ごし、それぞれの学年をきちんと締めくくり、卒業・進級を果たしてください。

 さて、今日は、私の体験談を2つ紹介したいと思います。
 私は、本校に入学してバスケットボール部に入部しました。中学校にはバスケ部がなく、どうしてもバスケがしたかったのです。中学校でバスケ部員ではなかった新入部員は私一人です。最初のうちは随分苦労しました。それでも次第に慣れてきて、例えば、利き手ではない左手でのランニングシュートもできるようになりました。ところが、その場で立ち止まってするフリースローはなかなかできません。1年生の時は昼休みに時折体育館で5~10分程度、制服のままシュート練習をしていました。そして、2年生の1学期のある日、バスケ部に入って約1年後、ついに「その時」がやって来ました。本当に突然でした。ボールが手から離れた瞬間、「あっ、これは入る。」と思えたのです。「入る感覚」とでも言えばよいでしょうか、それを体感した瞬間です。嬉しさを抑え切れず、大変興奮したのを覚えています。
 この体験から、私は一つの確信を得ます。それは、「努力は必ず形になって現れる」という確信です。「諦めずにやり続ければ、それまでの努力が形となって現れる時が必ずやって来る」という確信です。一言で言えば、「努力には潜伏期間がある」ということです。この考えは、今でも持ち続けています。

 次は、受験がらみの「努力の潜伏期間」にまつわる体験です。
3年生の冬休み、一生懸命に受験勉強をしていた時のことです。努力が形になって現れる時は、やはり、随分と時間がかかりましたが突然やって来ました。「どんな英文でも辞書なしで大体読めるな」と思えたのです。それまでの語彙を増やす努力や、英文を理解するという知的格闘の努力が、「自信」に変わった瞬間です。この時も、非常に嬉しく、心が震えたのを覚えています。
注目してほしいのは、それが3年生の冬休み中だったということです。いつ「潜伏期間」が終わるのかは分かりません。入試の直前まで続くかもしれません。しかし、最後まで努力し続けて本当によかったと思いました。

 皆さんに言いたいこと、それは、蓄積された努力が自分の中で良い変化となって現れるまでは「努力の潜伏期間」だということ、そして、その「潜伏期間」を楽しんでほしいということです。
 今後の、今年一年の皆さんの努力に期待して、全校集会の話を終わります。

 

戻る