上高ニュース

2学期始業式(定時制)

2015.09.05

 2学期を迎えました。この夏休みは、どのように過ごしたのでしょうか。特に4年生は、自分の進路について深く考えた人もいると思いますが、先生方の力を借りながら、「自分の進路選択、自分の人生課題には自分で責任を持つ」との姿勢で、2学期を乗り切ってください。

 さて、私は以前、心肺蘇生法(人工呼吸、心臓マッサージ)やAEDの使い方を学ぶ救命講習を受講した時に、こんな話を聞きました。

 人通りの多い所で瀕死の状態で倒れている人がいるのに、発見者が「誰か、助けてください!」と叫んでも、「誰かって誰のことだ?」という反応で、なかなか手を差し伸べてくれないそうです。このような場合は誰かの方をきちんと見て、あるいは指差しでもして、「そこにいるあなた、今すぐ119番に電話して救急車を呼んでください。」とか、「そこのあなた、運ぶのを手伝ってください。」と言わないと、多くの人は反応できないそうです。

 皆さんなら、どんな行動をとりますか。助けを求める人に手を差し伸べることは、そう言われた人が、一部の人だけがやればよいと考えますか。それとも、人から言われるまでもなく、進んで救いの手を差し伸べますか。

 誰かが直ぐにしなければならないことなのに、誰がすべきかはっきりしていないことは、私たちは、「自分以外の誰かがやるだろう。」と考えてしまい、行動が鈍るようなのです。

 2学期は文化祭があります。チームワークが必要です。一人の力では何もできませんが、その一人の力がどうしても必要です。役割はきちんと決めてください。しかし、役割と役割の隙間にある、誰の仕事でもないが誰かがしなければならない仕事がたくさんあると思います。「それは自分の役割ではない。」とか、「自分以外の誰かがやるだろう。」という姿勢ではなく、「自分にできることはないか。」という姿勢を皆さん一人ひとりが持って、文化祭の準備を進めてほしいと思います。

 このような姿勢を皆さん一人ひとりが持ち続ければ、クラスの連帯感が生まれ、団結も強固なものになっていくに違いありません。

 まだまだ暑い日が続きますが、季節はやがて秋を迎えます。何をするにも絶好の季節を迎えます。皆さんにとって、連帯と団結の学期となることを願い、2学期始業式の話を終わります。

2015年8月28日 東 則尚

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