視覚障がいのある子どもを育てた経験について、3人の保護者がパネルディスカッションの形式で話をしていただいた。
では、お子さんが小さい頃の経験をもとに、昼夜逆転にどう対応したか・親として子どもの障がいをどうやって受け入れていったのかなどを話された。「一番大切なことは子どもと一対一で向き合うこと」・・・見えない子どもに、どんな衣服であるかなど身の回りの事象をを分かりやすく説明して伝えるという、一歩一歩の積み重ねで今がある、という言葉に子育ての重みを感じた。
では、一般の学校に通っていた時の地域の人たちとの関わりの様子や家族との関わりの様子・音楽など好きなこととの出会いなどを話された。盲学校の専門的な教育を受け、必要を感じる一方で、地域の人たちとの関わりを大切にし、地域の行事などに参加するというお話は、印象に残るものであった。
では、それぞれのお子さんの進路選択に関わってのお話をしていただいた。視覚障がいのある生徒の進路選択は、なかなか身近に聞く機会が少ないだけに、とても有益であった。点字に加えてパソコンを使用することによって、情報を得る幅が広がることも話していただき、パソコンの有用性を再確認した。学校でのいろいろな経験が、進路選択や自立に繋がることを、話の中から再確認した。
Bさんの娘さんの本人からも経験を話していただいた。盲学校での慣れた環境から外の世界に出た時に感じた、人との付き合い方のことなど本人の経験や思いを聞くことができ、教えられることがたくさんあった。
全体として、最後は保護者の話だけでなく本人の話も聞くことができ、時間も足りないくらいであった。保護者の方が一生懸命子どもに向き合い、共に生きてきたことや子育ての経験を語っていただき、多くを学ぶことができた。また、娘さん本人にも参加してもらって本人の話を聞くことができ、とても有意義なものになった。