Teller Acuity Card (TAC)の使い方を学んだ。
TACは、視力検査の際、意思表示の困難な、対象者への視力検査方法である。
カードは、全部で17枚。
医療現場でTACを使って検査をする場合、検査者と被検査が同じ目の高さにカードの穴がくるようにし、穴から眼球の動きが確認できるようにする。
それぞれの年齢に応じて、決められた距離から眼球の動きを確認する。
年齢 | 距離 |
---|---|
3ヶ月 | 38cm |
4ヶ月から6ヶ月 | 38cm |
7ヶ月から3歳 | 55cm |
3歳以上 | 84cm |
以上の距離を保ったまま、まずは、スタートカードとブランクカードを用いて検査をする。
月年齢 | カード | 視力 |
---|---|---|
6ヶ月以下 | 0.64のカード | 視力0.01を現す |
6ヶ月から1才半 | 1.3のカード | 視力0.04を現す |
1才半以上 | 2・4のカード | 視力0.07を現す |
まずは、スタートカードとブランクカードの2種類を使って、子供の眼球の反応が、本当に見えてうごいているのか、見えずに動いているのかの反応を確認する。
見えているようなら、スタートカードより格子の縞模様が1ランク小さいカードで検査する。見えていないようなら、格子の縞模様が1ランク大きいカードを使う。生徒の眼球の動きがなくなるまで、検査を続ける。
最終的に眼球の動きがあったカードの視力が、この対象者の視力を示す。
目には効き目があるため、見え方に違いがあることもある。この場合効き目の方が反応しやすいため、カードを左右にひっくり返し、両目の動きを確認する必要がある。
対象者の能力に応じて、縞模様が見えたら指差しで反応してもらってもかまわない。
このカードは、年齢にかかわらず、38cm→19cm→9.5cmと距離を短くして検査をするようにする。
赤ちゃんは動かないように配慮する。
集中力が続かないようなら注意を向ける様にカードの後ろから、音の出る鈴などで注意を誘う。
母親が対象者を抱いた状態で、検査を行う場合は、母親がアイマスクをして、母親の反応が、子供に伝わらないようにする。
参加者で技法を確認した後、シュミレーションレンズを使い、TACのカードを見てみた。白濁したレンズでは、最も見やすいロービジョンのカードさえ、見えにくいことが分かった。
DOT VISUAL ACUITY CARDの使い方を学ぶ。
検査距離は30cm。カードのうさぎの目があるかどうか、子供に聞き、言葉や指差しで答えてもらうという検査方法。
前回のTACのカードを用いて、実際に生徒に使って反応を見たという実践例を話す。結果は、反応しているのかどうかさえ分からなかったということであった。
結果を受けて、TACの検査法は、知的障がいの児童・生徒に対しての、検査法として有効だろう。しかし、身体的に障がいがあり、例えば頭部を一定の位置に定められなかったり、眼球が動いているのかどうか確認できないような児童・生徒に対しては、TACの検査方法は難しいのかもしれない。