三重県立盲学校

グループ研修 弱視グループ
研修テーマ 弱視の見え方と見やすくするための工夫について
第5回(平成21年1月16日)
●シミュレーションレンズで弱視体験(色の見え方、見やすいフォントの大きさについて)

レンズの種類

中心暗点、視野狭窄、白濁を想定して調整したものと、色覚障害体験レンズを使用。

色の組み合わせとみえ方

様々な地の色(紙の色)と文字の色の組み合わせの文章を読み、どのように見えるか、どれが読みやすいかを調べた。


表1:地の色と文字の色の組合せ

BD
No地の色文字の色
@
A
C
E
F
G
H
I薄緑濃い緑
Jピンク水色

全てのレンズで、全11種類の色の組み合わせの見え方を調べた結果、色覚障害レンズと白濁レンズでは、黄色地に黒文字のものが一番見やすいことがわかった。

白地に黒文字よりも、黒地や濃い青地に白や黄色の文字の方が読みやすいが、黄色の文字だとまぶしさを感じることもあるので注意が必要である。色覚障害レンズ着用時は、赤と緑は茶色っぽく見えるので区別がつきにくかった。

これらの結果から、明暗のコントラストがはっきりした色を組み合わせたり、濃淡の差をつけるといった配慮が必要だとわかった。また、赤系、緑系の色を使用する際には児童・生徒の色の見え方を確認したうえで使用することが大切である。


フォントの大きさと見え方について

フォントサイズが、20、30、40、50、60、70のもの(同サイズの白黒反転のものも使用)について、3種類のシミュレーションレンズでどのように見えるか、またどのフォントサイズの文章が読みやすいかを調べた。

中心暗点のレンズではフォントが大きい文字が、視野狭窄では小さい文字の方が見やすいということが体験によりわかった。また、どのレンズでも共通して、白地に黒文字の文章よりも、白黒反転の文章のほうが読みやすかった。


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