材料の調達、道具の準備
今回は持ち寄りでの調理実習となった。
道具類は、晴眼者が普段使っている片手なべ、まな板、包丁、箸、どんぶりを用意した。
インスタントラーメンを作るために、片手なべに水を入れるが、どのくらいの水を入れたらよいか、指先で判断できないので、どんぶりに8分ぐらいのつもりで水を入れた。出来上がりから判断すると、多分半分ぐらいの量しか入っていなかったようである。どんぶりの水をなべにこぼさずに入れることも、意識してゆっくりと作業しなくてはできない。
片手なべは、持って移動するには適しているが、アイマスクをして、ガスの五徳に置いたり、熱くなったなべをひっくり返さないかどうかなど、結構心配事は多い。両手なべのほうが、慎重に扱えると思うが、両手をふさがれると、なべを持って移送するには、手以外の感覚を使わなくてはならないと思う。
ガスでお湯を沸かすには、まず点火が確実にできたかどうかを確認することが必要である。ただし、手で直接触ることは、危険が伴う。火の上昇気流を手をかざして確認するなど、手立てを身につける必要がある。
お湯が沸騰したかどうかは、ボコボコといったような音で確認できる。
ガスの火がついた状態で、沸騰したお湯のなべにラーメンの麺をいれることは、熱い蒸気が上がってくるので結構怖い。ぽちゃんと入れるとお湯の跳ね返りがあるかも知れないし、お鍋の中にきちんと入らなければ、ガスの火で燃えるかもしれない。などなど、作り方を知っていても、難しい。
麺がほぐれたら、火を止めて、スープを投入する。スープの袋をちぎって、端を置くと、どこに置いたか分からなくなるので、自分のポケットに入れてから、粉をなべに入れて、箸でかき混ぜる。どんぶりをなべの近くまで持ってきて、片手なべの取っ手を持ち、どんぶりにラーメンを移す。
やけどをしないように、麺は箸をガイドにして入れて、どんぶりをテーブルに両手で持って運ぶ。テーブルの向きや位置は、腰で確認して置いた。
ラーメンを塗り箸で食べることは、今までの積み上げがあるので、そう難しくはなかったが、ミニトマトを箸でつまむのは、難しく、指先の力を調節して、2、3回失敗したが食べることができた。
前回もそうであったが、片手鍋やどんぷりや茶碗など、どこにあるか分からず、探すのがまず大変であった。水の量については、どんぶりに水を入れ、その水を鍋に入れて沸かすので、水の量は確認することができた。鍋を五徳の上に置くとき、ガスレンジの縁を触らすに、五徳に直接触りそうになった。五徳が熱くなっていたら、やけどをしていた。ラーメンを入れるとき、鍋のどのあたりに入っているか少し不安であった。沸騰してくる様子は、音や湯気などで確認することができた。しかし、手を湯気に近づけすぎていて、やけどしそうであった。ラーメンのゆで加減については、時間や実際に麺をさわって確認した。どんぶりは、鍋に火をかける前に近くに置いておくことが大事であると思った。できてから鍋を持って、どんぶりを探しに行こうとして危険であった。どんぶりにラーメンを移すとき、どんぶりのどのあたりにはいっているかが不安であった。食べることについては、麺なので前回のホットケーキにくらべて食べやすかった。サラダは、ミニトマトを箸でつまむのが難しかった。
・まずラーメンを作る上で必要な水の量が上手く量りきれなかった。そのため出来上がりはかなりスープの濃いラーメンになってしまった。途中で水を足すとなるとさら難しいので、気をつけなくてはならないと思った。
火の加減を見るのに手をかざしてしまったがNG。危険ということだった。また、鍋をきちんとゴタクに載せるのが難しく、不安定な置き方になってしまった。
出来上がったラーメンをどんぶりに移すのも非常に難しく、神経を使った。一度に入れると危ないので麺を先に入れた。しかし鍋の方を持っていたので、どんぶりの位置の把握が難しかった。鍋を置いてどんぶりを持って麺を入れた方がいいのかもしれないと思った。
サラダは食べることには残量が分からないという点で苦労したが、それ以上にドレッシングをかけるのが難しかった。場所、分量共に難しかった。
一人暮らしのころは、ずいぶんインスタントラーメンのお世話になりました。野菜や肉・玉子など入れて、手早く簡単にできるし、後片付けも苦にならないので、今でも大好きです。私個人に限って言えば、変な所に包丁が置いてあってけがをしたことはありません。どういう触れ方をしているのか、自分ではうまく言えないですが、さわり方にコツがあるんでしょうか(そっと触れる・滑らすような動きはしない)。部分的、局所的なほんの小さな面や角に触れて、それが何か、経験を元に推測して判断しているのでしょうか。椅子にかけてあるセーターに触れて、女性かなと思ってごめんなさいって椅子にあやまったりしてますから、そうえらそうには言えませんが。触覚だけでなく、水平・垂直・手に伝わってくる重みなどを正しく感じ取れるようになることも、調理に限らず、その他の作業をするのにも重要だと思います。温度や量が異なると、液体の音が変わりますよね。それから、すれすれの弱火にするなど、音が重要な情報である時は、テレビや換気扇などは消してやってます。