盲重複グループ研修
【第5回】1月16日

第4回目でのN先生の体験談は、視覚障がい単一の場合には有効な示唆であった。そこで今回は主に知的な傷害も併せ持つ児童生徒に対して、どのような働きかけが有効か、ディスカッションを行った。

(1)指導する児童生徒の個性に合わせて、手だて、方法や体験させる方法を考える。日頃の様子、好みなどを把握し、もっとも適切と思われる方法を予測しながら試してみる。その体験が経験として蓄積されるケースもあれば出来ないケースもある。

(2)危険回避に関しては指導に携わる者が考えるべきである。要求を言葉で表現できない生徒には、指導者同士の情報交換を綿密にし、その子供にあった方法を考える。

(3)指導者が当たり前と考えていることが理解できていないケースがある。例えば火のイメージ形成が出来ていない場合、危険が予測できておらず不用意に触りに行ってしまう事もあった。知っていて当たり前と思われることも一つ一つチェックしながら、指導内容を考える。このような児童生徒の実態把握ができる力を付けていきたい。

(4)教育課程に関しては、幅広い児童生徒の個性に対応するため、余裕を持たせて柔軟に変化させれる物が望ましい。自立活動を有効に利用し、個々に対応した適切な内容を設定する。教科中心のカリキュラムを履修している場合には、教科の担当者間で情報を共有し、現状の分析を行う。その上で教科の内容にとらわれず、今身につけるべき自立活動的内容を授業に導入するのも大切ではないだろうか。買い物学習を通じて、お金の管理、買い方、どういう商品があるかの知識を得ること、衣服の整理整頓の仕方、季節や天候に応じた衣服の選択の方法を学ぶこと、謝辞、挨拶など場面に応じた使い方を習得することなどは例としてあげられる。これらの日常生活力を育成するために、保護者に学校での実情を積極的に見て貰い、家庭での協力を得ることが大切である。労力と時間がかかっても、学校、家庭で日常的に見守りたい。


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