三重県立盲学校
平成17年度点字グループ研修
「点字表記法の基礎理解と指導について」
第1回
1)中途視覚障がい者の点字
1.動機づけ
中途視覚障がい者は多くの喪失感を持っている。無理をせず、少しずつステップアップして、読める喜びを感じさせることが大切。
2.触運動
線たどりができるかどうか。
3.触覚
「あ」と「う」、「あ」と「い」の区別がつけば、点字は読めるようになる。特に糖尿病の人は触覚鈍麻を起こしていることがあるので、注意が必要である。
4.理療科での点字
- (定期試験、国家試験)
- ・自分の名前、数字を書く。
- ・確認としての触読。
- (臨床室)
- ・カルテの記入のために、多くの「読み」「書き」の能力が必要。(ある程度、職員がフォローできる。)
5.卒業後の点字
- 読書をする。
- 点字の案内などを読む。
- 券売機、ポストなどの点字を読む。
- ちょっとしたメモ書きをする。
2)触読の環境
1.室温
15〜25度が望ましい。10度以下や30度以上では、効率の低下が顕著である。
2.高さ
机に置いた本の位置が、へその高さ程度に来ると、最も効率が良い。
3)点字技能の評価
- 点字触読における意味の理解
- 点字タイプライターや点字盤の基本操作、正確できれいな書き方
- 仮名遣いや分かち書きなどの表記法の理解
- 「読み」「書き」の速さ
- 目標について
- 点字コンテスト(例)
- 50音書き(2分)
- 3級:161〜175
- 5級:131〜145
- 7級:91〜110
- 9級:51〜70
- 転写(2分)
- 3級:131〜145
- 5級:101〜115
- 7級:71〜85
- 9級:31〜50
- 聴写(2分)
- 3級:171〜190
- 5級:131〜150
- 7級:91〜110
- 9級:51〜70
- 読み(1分)
- 3級:291〜320
- 5級:231〜260
- 7級:171〜200
- 9級:111〜140
4)点訳のポイント
- 助詞、助動詞の後は、マスあけ
- 音符の使い方
- 数字を数符で表現する時
- 「する」を続ける時
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