三重県立盲学校
歩行グループ研修
「児童・生徒の実態、授業実践の事例から深める歩行指導研修」
第1回歩行指導グループ研修
平成17年7月20日(水)
「視覚障がい児童の歩行指導を考える〜小学部の事例を通して〜」
1.小学部ケース実態紹介、質疑・応答
略
2.事例説明に基づいた討議
- ルートマップの組み合わせでも良いのではないか。かならずしも東西南北を理解していないと歩けないというわけではない。
- 東西南北にこだわらなくても、ルートとして理解していれば、地図は広がるはず。
- ある地点まで行って、もどる、ある地点まで行ってもどる、そういうことを繰り返して、自分の中で地図を作って行く。そして、自分の中の地図を、言葉として確認する。あるいは、レーズライターなどで、地図を書いて確認する。
- このケースでは、目的とする場所に行く前に、路面の違いや電柱など、自分の興味関心のあるものに気をとられて、なかなか目的の場所まで行かない。教員に質問ばかりしてしまう。ある程度、そういうことがあっても良いのではないか。やはり、自分で行こうとか、行ってみたいと思わないとなかなか歩いていかない。自分から歩いて行こうという、興味関心を引き出す工夫が必要。「どこどこへ、行ってきなさい」というと、ちゃんと行くのであれば、そういう場面も作って、自分で歩く機会をつくるのも必要ではないか。
- 地図の利用はどうなのか?立体地図を利用してはどうか?地図の利用はしている。昨年も地図をつかって、徹底的に指導してもらった。家の周辺も地図をつくって理解を深めようとしている。ただ、家の周囲の地図は、ポイント、接点接点にシールを貼って行ったもの。根本的な東西南北の理解はできていない。
- 白杖は、少し使っている。持ち歩いているという段階。
- 環境認知の力が高い、階段などをしっかり認知できる。
- 白杖を使えるようになれば、さらに多くの情報を入手できるようになるだろう。
- 白杖を使う、また、自分の歩いた道筋をレーズライターなどで書いて確認する、そういう自分から動く、身体の運動の部分がのびて来ると良いのではないか。
- 東西南北の理解も、ないよりかは、あった方が良い。理科や社会の教科指導の中で、あるいは、生活の中で繰り返し東西南北を確かめ、問いかけることをしてはどうか。
- このケースの子の場合、興味関心があると、積極的に取り組む、興味関心を引き出すようにしながら、指導をすすめる必要がある。
- 三学期末に機会があれば、また、報告してもらうと良いのではないか。
3.次回のテーマ設定
専攻科のケースについて
- 「歩行訓練士」による指導の紹介。学校からサークルKまでの歩行指導。
- ルートマップを言葉で表現したものの紹介。
平成17年度歩行グループ研修記録目次へ
TOPページへ
研修トップへもどる