平成15年度入学式 2003/12/24掲載
 去る12/19日(金)の午後、本校1・2年生の希望者39名が、三重大学人文学部生物資源学部資源循環学科を訪問しました。
 (参加者は @人文学部訪問班 1・2年生25名  A生物資源資源循環学科訪問班  1年生14名)
 この日は午前中が授業で午後は一部の生徒の保護者会であったため、学校で昼食をとった後、参加者はそれぞれ自転車であるいはバス・電車を乗り継いで大学に集まりました。
 
@ 人文学部
 まず学部学科の紹介を文化学科の石井眞夫先生と社会科学科の麻野雅子先生にしていただきました。
文化学科では主に言語・文学・思想・歴史・社会学・民族・地誌が学べ、1年次の終わりに4つの地域(日本研究、アジア・オセアニア研究、ヨーロッパ・地中海研究、アメリカ研究)の中から1つを選び、さらには3つの専修(地域文化専修、言語文化専修、環境文化専修)のいずれかを選んで研究するという説明をいただきました。
社会科学学科では現代社会の法律・政治・経済・経営・国際関係が学べ、現在のスタイルを平成17年度から手直しし、法律・政治を中心に研究する法政コースと経済・経営を中心に研究する現代経済コースが設置されるという説明をしていただきました。
また、図書館司書の資格が取れることや文化学科を中心に文系学科としては多くの学生が大学院に進学するとうい説明も受けました。 
 10分間の休憩後に文化学科の石阪督視先生に『結婚しない(出来ない)若者たち』というテーマで講演をしていただきました。
大学の講義は難しいという先入観を持っていた生徒が多かったようですが、高校生にもわかりやすい講義内容で、どんどん講義に引き込まれ、あっという間の90分間でした。『結婚しない若者たち』という身近な題材をとりあげ、社会学的手法とはいかなるものという事をわかりやすく紹介いただき、事後の生徒アンケートを見ても大変好評でした。偶然石阪先生の研究室に本校出身の高橋さんが所属しており(彼女は今年、教育実習生として本校で教壇に立ちました。)彼女も三重大生としての大学生活を披露してくれ、その後の質疑応答にも参加。和やかなうちに予定のプログラムが終了しました。
          引率者 高藤順之 別所永豊
 
A 生物資源学部
 3学科がありますが、今日は資源循環学科を訪れました。お世話になった担当の先生は循環生物工学講座の粟冠和郎先生です。まず、学科全体の紹介をしていただきました。私たちの環境を考えるとき生態学や生物工学を組み合わせ、物質循環を高める新しい学問体系を構築した学科であるという説明をしていただきました。また、経済的な側面から物質循環を考える循環社会システム学講座も設置されています。
 講座紹介のあと、各研究室見学と実験体験に移りました。まず循環社会システム講座では日本の食糧自給率の変化などをグラフで説明していただきました。その後、生徒は4班《a班『遺伝子にふれてみよう』(4名)b班『食品栄養機能の研究をのぞいてみよう』(3名)c班『動物バイオ細胞を見てみよう』(3名)d班『ミクロの世界をのぞいてみよう−森に生きるカビ・キノコの働き』(4名)》に分かれて物質循環学講座と循環生物工学講座の研究室で行われている実験・研究の一端に触れることができました。微生物工学研究室では遺伝子が負に帯電しているのを利用して電流を流し遺伝子の長さの違いを測ったり、遺伝子を巻きとる実験をしていただきました。また、生物物性学研究室ではネズミの細胞とその中のタンパク質を染色して、興味深く観察ができました。他の2班も森林生物循環学研究室と栄養機能工学研究室で体験学習をしていただきました。生徒たちは高校とは違って、いろいろな機器が並ぶ中を学生の皆さんや先生方の研究に取り組む熱心な空気が伝わってきて、とても新鮮な刺激を受けたようです。また、気づかずにいた自然環境に関心が持てそうだという生徒もいました。体験学習が終わる頃、外はもう日が落ちて夕闇が迫っています。最後に感想を書き、お礼の挨拶をして、充実した気持ちのうちに帰途につきました。
          引率者 大西倫子  加藤緑 服部純一
 
総合研究棟も見学しました 「うちの研究室では・・・」研究目的や内容のお話です
グループ別になごやかに話ができました 「日本も食糧危機に・・・?」食料自給率について説明を聞きます
実験機器が並ぶ研究室に見入ります 実験・体験の方法を説明していただきます