短音階(短調)については、学習書P74〜P75でも載せられていますがここでも少し説明をしたいと思います。短音階(短調)は“自然短音階”“和声短音階”“旋律短音階”の3種に分けられている。このうち、音楽では、“和声短音階”“旋律短音階”の2種が特に使われているので、改めて、この2種について述べたいと思います。

(1)   和声短音階

自然短音階をもとにしているが、土台となる第1音〜順に進んでオクターブ上の同じ音(第8音)に入る場合第7音との間が全音であるため、落ち着いたというかんじがあまりしない。そこで第7音(導音)を半音高くして第8音との間を半音にする。

(2)   旋律短音階

和声短音階は、第2音と第3音、第5音と第6音また、第7音と第8音との間の3カ所が半音である。また第6音と第7音との間は、1全音と1半音の2度(増2度)で、歌うには歌いにくくて音の進み方もよくない。そこで和声短音階の形にさらに第6音を半音上げる。(旋律短音階上行形)しかし、下がる場合には終止の感じを必要としないので、自然短音階の下行形のままになる。旋律短音階は上下の形が異なるため上行形。下行形の両方が必要となる。

次に“イ短調和声短音階”と“イ短調旋律短音階”を作ってみます。