レポートNo.3
教科書p.52~63
摩擦力
A 物体の運動を妨げる力
動摩擦力 滑っている物体に面からはたらく摩擦力を動摩擦力という。
動摩擦力は,面が物体を垂直に押す力(垂直抗力)に比例することを意味し,次のように表される。
F=μ´N
比例定数μ′を動摩擦係数と呼び,接する面の材質などによって,その値が決まる。
静止摩擦力 水平面に置かれた物体を水平に引いても,力が小さいと物体は動きださない。つまり,張力と同じ大きさで逆向きの力が床面から物体に加わっていると考えられる。この力を静止摩擦力という。
張力を大きくしていくと,静止摩擦力もそれに応じて大きくなる。しかし,静止摩擦力の大きさには限界があり,張力がそれより大きくなると物体は滑り始める。物体が動きだす直前の摩擦力を最大摩擦力という。最大摩擦力も面と物体が強く押し合っているほど大きい。
最大摩擦力の大きさは,垂直抗力の大きさに比例する。この比例定数を静止摩擦係数と呼ぶ。最大摩擦力も動摩擦力も,接触面積にはよらず,垂直抗力と面の状態で決まる。
FMAX=μN
水中ではたらく力
船が水面に浮かんでいるとき,船には,重力とつり合う力が鉛直上向きにはたらいていなければならない。また,水中でピンポン玉を放すと,勢いよく浮かび上がる。この場合,ピンポン玉にはたらく重力よりも大きな鉛直上向きの力が加わっているはずである。このように,液体や気体中の物体に,鉛直上向きにはたらく力を浮力という。浮力は,液体や気体中の物体の上下に加わる圧力差により生じる。ヘリウムなど空気より密度の小さい気体をつめた風船が空中に浮くのも風船が空気の浮力を受けるためである。
F=ρVg
力の向きに移動する場合の仕事 物理でいう仕事とは日常生活での仕事とは異なる。物理では,物体に一定の力F〔N〕を加えて力の向きにx〔m〕移動させたとき,その力は物体に仕事をしたといい,このときの仕事は次のように表せる。仕事の単位はジュール(記号J)を用いる。
W=Fx