津フットボールクラブ(津FC)設立に向けて
@はじめに
選手育成を考える場合、優先順位は『PLAYERS-FIRST!』
です。日本サッカー協会は、この合言葉のもと“世界を
スタンダードとした強化策の推進”を行っています。国内の
「勝った」「負けた」ではなく常に世界をスタンダードに、課
題克服のアプローチを短期的・中期的・長期的課題として分
析と実践を行っています。世界と闘うために
三位一体の強化策:代表強化、ユース育成、指導者養成+普及の総合的アプローチを進めてい
ます。指導者養成はライセンス制度の導入であり、ユースの育成においてはナショナルトレセン
を頂点とするトレセン制度です。また、エリートプログラム・JFAアカデミー等によってレベ
ルアップを図っています。さらに、「長期的視野に立った選手の育成」には、ユース年代の育成
がコアとしてとりあげられています。その一つの方向性として一貫指導があげられ、伴って、発
育・発達の年代別の心身の特徴を理解し、各年代別の指導のガイドラインに沿った育成方を構築して
いくとあります。
A現状として
県内では、U-15としては中体連106、クラブユース連盟13、クラブユース準加盟11の
130チームが登録。U-18としては53チームが2008年度の登録数です。各々が単体のチ
ームとして活動中であり、1種の登録チームから、下部組織としての位置づけ活動しているのは、
伊賀FC(U-15)のみですが、ユースチーム(U-18)は組織されていません。
高校サッカー界を捉える上で特徴的な部分を挙げると、第86回全国高校サッカー選手権準決
勝敗戦後の共同記者会見で述べた部分を引用します。
『この年代(U-18)のサッカーには4つのカテゴリーがあります。一つは、施設・設備の整っ
たJユースの下部組織。二つ目は、Jユースに匹敵するような施設・設備を備え、全国から選手
を集められる私立の高校。全国から選手を集められる強豪校。そして、地元の選手達で構成され
る私達のような学校。一番多いのが私達のようなチームです。』
この大会は、都立三鷹高校の、都立勢初のベスト8進出の活躍もあり、前述の発言は大きく取
り上げられました。私は、現状を認識した上で、日々の活動の中から当たり前の事を発言した
だけですが、反響は大きく、練習試合等でお会いをします指導者に、『大きな自信になりまし
た』という声を沢山聴きました。然しながら、この力を維持していけるかというと、残念なが
ら難しいと答えざるを得ません。何故なら、後から現れる選手の持つ力にばらつきが生じるか
らです。安定した力を有する選手を確保することが難しい現実も直視しなければなりません。
つまり、高校進学と言う大切な進路選択を、サッカーばかりに賭けることが出来ないのも、選
手・保護者ともに将来のリスクを考えれば人生の選択にもなるわけで、慎重にならざるを得な
いことは周知のこととなります。
Bユース年代の大会として
高校年代での全国大会としては、下記の大会があげられます。
|
高校体育連盟 |
クラブユース連盟 |
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全国高校総合体育大会 |
Jユースカップ |
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全国高校サッカー選手権大会 |
日本クラブユースサッカー選手権 |
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高円宮全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会 |
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9地域プリンスリーグ |
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日本サッカー協会は、カテゴリーにおいて“リーグ戦”の構想を打ち出してきており、高体連
は『一発勝負のトーナメント方式』、クラブユース連盟参加の大会は、グループリーグのあと決
勝トーナメント方式をとっています。世界の流れは後者となります。大きな一つの理由としては
『力のあるチームが勝ち残る』として、トーナメント方式の“不運な敗戦”を避けることと、1
試合しか出来ない経験値のロスを回避するものでもあります。
高円宮全日本ユースサッカー選手権では、9地域プリンスリーグの上位チームが出場権を得3
2チームの大会となります。今後、プリンスリーグを2回戦総当りの形式に移行する通達が出さ
れています。
高校サッカーにあっては、トーナメントとリーグ戦の2つの戦い方の違いを把握した上で、チ
ーム作りを進める一方、選手育成の課題をクリアしていかなければなりません。高校サッカー選
手権大会の頂点を目指し、選手・指導者が切磋琢磨を展開してきましたが、『失点のリスクを少
なくし、効率よく得点を奪う』一つの戦術として、“縦方向へのロングボール”が主体となった
時期があり、世界に通用する選手の育成の大きな妨げとなると、大会自体の存続の論議も取り沙
汰され酷評を受けた時期もありましたが、市立舟橋の台頭を初め、近年ではテクニカルなパスを
中心とした、速攻と遅効を織り交ぜたチームの存在も多々見られ、高校サッカーの変化を見て取
れる時期でもあります。近年特徴的なチームとしては、流経大柏高校・作陽高校・広島皆実高校・
前橋育英高校・野洲高校といったように、個の能力と集団の組織化を融合した好チームが散見で
きます。高校チームとJリーグの下部組織との対戦が増えることにより、双方の良さをお互いが
取り入れた結果ともいえます。然しながら、同じ土俵に居るチーム同士の対戦となっているかと
考えた場合、ハード面・ソフト面共にJユースチーム軍配が上がります。昨年度の、高円宮杯第
19回全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会の出場チームは下記のようになります。
次に、本年度行われました第87回全国高校サッカー選手権大会に出場しました48代表のエ
ントリーから、“前所属”の調査をしました。第83回大会(平成16年度)から調査していま
すが、中体連所属の選手からクラブチーム出身者の占める割合が年々大きくなってきています。
また、全国の強豪チームといわれる所ほどその傾向は顕著に現れます。例えば、今年優勝しまし
た広島皆実高校はサンフレッチェ広島の下部組織と、準優勝の鹿児島城西高校は下部組織として
系列の中学校での一環指導を行っている。私学においては中高の一環指導と下部組織での一環指
導の流れの中から、選手育成と強化を図ってきているのが現状です。 Link(資料−2)
C今後の課題として
中体連の活動を見るにおいて、熱心な指導者も見受けるが教育現場と言うこともあり、会議・
生活指導等で毎日指導に当たることが難しい。指導スタッフが概ね1名で、きめ細かな指導の実
践に制約がある。特に、選手の成熟の度合いで個の能力別における指導が欠ける側面を多く見か
けます。また、年代間の指導者の意見の交流が難しく、高校年代で要求される技術の育成を要求
できぬくい側面も窺えます。
最大の難点は、教育現場の年齢による区分が児童・生徒の発育・発達部分での生理的な区分が
なされていないことが、選手育成の難しさに拍車をかけています。

日本サッカー協会が掲げる育成年代の全体像です。中体連・高体連の括りでみますと、12歳と
13歳(小6と中1)、15歳と16歳(中3と高1)が現状では同じ括りで活動することは難
しくなります。更には、15歳(中3)では進路選択が迫られ中体連の活動は毎年7月で終了し、
身体を強化する(フィジカル面)一番の時期を失ってしまいます。また、中学校1年生は体格・
体力の差と、中体連最後の試合が近いことから練習参加に制限が加えられ、満足な練習が実施さ
れていないのが現状となります。したがって、各年代の最も貴重な時期を失する事態も憂慮すべ
きことです。更には、校区の問題が生じます。つまりは、通学先の中学校にサッカー部がなけれ
ば、指導者がいなければといった問題が発生してきます。高体連も同じですが、『チーム所属』
が学校単位であることが、一旦所属をしてしまうと異動できないという選手にとっては不幸な出
来事となってしまいます。選手のサッカーに合っていなかったりとか、他のチームに居ればレギ
ュラークラスであるのにといった選手は多数存在します。しかし、チームを移ることは学校を変
わることを意味しますのでとても困難なことになり、不遇な状態を余儀なくされます。
以上の観点から、下記の項目を検討し実施に向けていきたいと考えます。
@津工業高校サッカー部とコラボレーション可能な、ジュニアユースのチームを立ち上げる。
A将来的には、ユースチームを立ち上げる。
B地域総合型スポーツクラブに発展させる。
@津工業高校サッカー部とコラボレーション可能な、ジュニアユースのチームを立ち上げる。
現在活動中の『FCW1』を『津FC』(仮称)とし、練習の本拠地を津工業高校グランドとし、
津工業高校U−16と活動を共にする。活動時間は、毎週火曜日・木曜日の夜18時から。
土曜・日曜日は津工業グランド若しくは公共の施設を借用する。
各少年団と連携し、ジュニア年代のサッカー教室の実施を図る。
A将来的には、ユースチームを立ち上げる。
施設・設備及び指導者の充実に努力し、5年を目処にユースチームの立ち上げを行う。最大
のメリットは、選手は各進路先(異なる学校)に在籍していても、質の高いトレーニングの実
施が可能となる。(但し、二重登録は出来ない)また、他のチームへの移籍も規定をクリアさ
せれば可能となる。日本サッカー協会が推奨する“リーグ戦構想”に対応するには、ジュニア
→ジュニアユース→ユースといった、系統立てた指導のメソッドが必要であり、チーム戦力が
その年度によって大きく変化する状況を回避することが可能となる。
B地域総合型スポーツクラブに発展させる。
コアのスポーツをサッカー競技と位置づけ、他のスポーツの活動をも推進する。会員制のクラ
ブの形態に発展させ、子供から大人まで、何らかのスポーツを楽しむ時間が過ごせるよう、商業
的ベースで発展させることは可能である。