2001年度三重県高校総合体育大会を振り返って
【始めに!】
今大会におきまして、念願の初優勝を飾り、全国大会出場を果たしましたことを、謹んで報告させていただきます。
津工業に集い、共通の目的を有し、互いに励まし合い、飽くなき追求心の元、共に汗を流してきた仲間に、感謝をします。また、当チームの活動にご理解をいただき、ご協力ご声援を賜りました選手の保護者の皆様は元より、有形無形のご協力をいただきました皆さんに、心より御礼申し上げます。また、この栄光を勝ち得る基礎を築いてくれました先輩諸氏に、改めて敬意を表します。
【大会に臨むに当たって】
今年のチームは、新人戦から『秋に勝負が出来たらいいな!』という思いで、チーム作りを始めました。スキル・戦術の理解・タスクの理解と選手が解ってくれるのに、時間がかかるのではと思っておりました。
今大会の目標設定はベスト4でした。新人戦でシード権をとれず、1次トーナメントからの出場となり、2次リーグ進出を果たします。抽選の結果、四中工のグループ(B)に入ることが決まっており、二勝一敗でゲームプランを練りました。川越戦2−0/四中工戦0−2/海星戦2−0と、得失点+2でプランニングをしました。結果は、四中工に四点も献上しましたが、メンバーが固定しておらず、システム・スタイルも県総体バージョンでいく構想でしたので(これには森崎の復帰が見込めたからである)、余り心配もしなかったのも事実であります。新システムを海星戦で試したところ、うまくいったようなきがしたので、少し欲も出てきました。そんな中、県総体までの練習試合の三試合で16失点を喫し、頭はパニックとなりました。中盤のプレスがかからない。その状態でDFラインは上がってしまい、選手自身も何が何かわからない状態に陥ってしまいました。残された日を、DFラインの修正と中盤との連携に主眼をおき、指導者の的確性の無さに迷える子羊たちは途方に暮れていました。
それでも、一応はゲームプランをたて、1回戦2−1/2回戦2−0/3回戦2−1と都合の良い構想から、同点の状況・勝っている状況・ビハインドの状況と3通りのプランを持って臨もうと思いました。
【準々決勝:VS名張西】
お互いに中盤のプレスがかからな状況の中、10分にG森田慎也が左サイドをドリブルで駆け上がる。名張西DFズルズルと後退をし、ポカリと空いたシュートコースに、得意でない右足のシュートが決まり先制する。追加点の欲しい状況の中、ペナルティーエリアやや左よりの地点でのFKを、H森崎が横にパス。K佐藤がダイレクトでシュートし2−0と前半を優位に折り返した。後半に入るとJ御給がブレイク。I江間K佐藤G森田のアシストを得て確実に得点を重ねた。圧巻は、交代出場のM安田が豪快に蹴り込み6点をゲットした。思わぬ大量得点に頬も緩むが、やってはならないファーポストへのサイドからのクロスに、ボールウォッチャーで失点を許す。これまでの戦いを一瞬にして無にしてしまう失点となった。新システムの導入が今一つマッチせず、ボランチK佐藤のオフザボールのポジショニングが目に付いたゲームとなった。
【準決勝:VS三重高校】
新人戦を優勝し、東海新人も1回戦を突破し、その勢いは2次リーグ暁を5−1と撃破し、止まらない状態であり、DF背後にボールを供給されるという、私たちにとっては『とても嫌なチーム』との対戦となった。この際、組織的なDFは追求しなければならないが、失点の怖かった私は、「相手ボールになったら、とにかく5mDFラインを下げよう。ボールを持たしてもかまわないから、シュートコースだけには体を入れようと」指示をしました。走力にものを言わせた波状攻撃が続きましたが、
GK@西岡の積極的なDFとDF陣の体を張ったDFで守りきり、連続の決勝戦進出と東海総体への出場を決めた。昨日以上にK佐藤のポジション取りと、アプローチのタイミングが悪く、私の指示も彼を混乱に招き入れたようである。18分足首を捻挫したG森田に変えてS鈴木を投入。これが当たり、気の利いた縦パスをI江間が左足アウトサイドワンタッチでDFの裏に運び、落ち着いてゲットした。少し前にGK1対1をキーパーへのパスにした直後であり心配したが、実に落ち着いたシュートを放つことが出来た。
【決 勝:VS四日市中央工業高校】
昨日勝って決勝戦進出の場合は宿泊をする予定でいたが、連戦の疲れを癒していただくのはやはり家庭と思い、宿泊をとりやめた。江間兄・鈴木・森田真のメンテナンスに、紹介していただいた白子の鬼塚整体クリニックに行ってきました。江間兄は右足脹ら脛の筋断裂の疑い、鈴木は依然外足靱帯損傷の古傷の悪化、森田真は左足捻挫で腫れが酷い状態であった。快く診察していただいた鬼塚院長は「明日は3人とも使えるから」と、額に汗して治療をしてくださいました。その間私は車の中で爆睡状態であり、今思うと疲れよりリラックスしていたのかな思ったりします。江間弟が右腰に痛みがあり今日は元気がなかったし、谷口は腰の痛みを堪えて良く闘ってくれているしと、明日に備えて充分な栄養とつかの間の休養を取ってくれることを祈りながら、日本VSカナダ戦を観戦。
普段と変わらないと思っていながら、バスの運転中は試合のことが頭から離れずに、名阪一宮ICで降りるところを通過してしまい、中瀬のICで下車。こんなことでは・・・!会場到着も、鈴鹿高校の奥田先生に「何怖い顔しとる!」と、やはり違っていたのでしょう。
名西戦でも審判からユニフォームにクレームがつきました。うちのメインのユニフォームのオレンジ/白がおかしいらしく、今回も両校サブユニフォームでの対戦を要求され、今までこのようなことがなかっただけに、大変嫌な対戦前となりました。しかし、「混乱のないゲームにレフリングをしたいという」要望に応えるため納得をしました。
静かな立ち上がりかに見えましたが、個々の能力ではやはり三重県一のチームであり、素速いパスワークに翻弄されながらも、何とか食らいついていこうとする本校イレブン。状況の良い選手を使って前線へクロスを供給しようという作戦は、時折シュートチャンスも作り出せ、一方的にならず前半を終了した。44分、I江間がDFを交わし、GKをも交わして先制ゴールの予感にベンチからお尻が上がりかけたとき、GKに足を払われたI江間が転倒。ホイッスルでPK。GKは退場。と思われた場面で、何と目にした光景は呆然と項垂れてピッチを去る仲間の姿でした。信じられない光景に、神様が「全国はまだまだだぞ!」と言ったとしても、あまりにも信じられない光景であった。GKと競り合ったのではなく、完全に交わしているのに何故ダイビングする必要があるのか。私自身の気持ちの切り替えより、キャプテン北川に「落ち着けよ!」と合図を送ると、帰ってきたのは「やってやるぞ!」いう、輝いた鋭い瞳を返してくれたのは、青春ドラマでしょうか。1人少ない状態で、1トップは変わらず、中盤H森崎トップ下のダイヤモンドに修正しました。
待ちに待った瞬間は、H森崎のペナルティーエリア左角でボールキープ。ここでJ御給は実に頭のいいポジショニングを行う。平行に入らず、やや自分の前を空けた状態でパスを受けると、GKの位置を頭に入れたシュートで均衡を破りました。後7分。一昨年国体で選抜チームを迎えた(私と奥田先生は津工業バスで先着)熊本空港の上空に差し掛かったところ、何と突然の突風に水俣湾墜落してしまいました。何と、A北川が自陣ペナルテーエリアで四中工選手を倒したとして、イエローカードとPKを許す。U−18代表候補である四中工G内田強烈なシュートで同点となります。しかし、まだまだ行けるという気配は、GK西岡のPKのコースを読み切り手に当てたことで闘志は消えずに、水俣湾を泳いで会場へ行こうということになりました。
延長も広範に入り、PK戦も頭によぎる87分。相手DFのパスミスを拾ったS鈴木は、ノータイムで前線で待つJ御給にクロスを供給。御給はバックステップで懐を空けると躊躇いを見せずに、ヘディングシュートを放ちました。ゴールに向かうボールを目で追いながら、首筋が泡立つ感覚を初めて味わいました。しかししかし、直後の自陣ペナルティーエリア内のプレーで、またしてもヒステリックなホイッスルが響く。レフリーが手にしているのはイエローカード。関わったのはA北川。2枚目退場PK。またか?と・・・・・!選手が騒ぐ先を見ると、オフサイドの旗を揚げているAR。漸く漸く強い光がスポットライトのように選手達に注ぐ瞬間でありました。
【大会を終えて】
「なにか、えらいことをやらかした!」という感じです。皆さんからお祝いの言葉をいただきながらも、まだ半信半疑の様子であります。
振り返ってみると、怖いほど「あたった!」という気持ちが先行してしまいます。両サイドバックは当初の起用とは異なっています。頑張ってくれている選手の起用は常に気を遣うものですが、DF強化の側面から右サイドバックは攻撃O山本よりも守備の安定しているQ福田、左サイドバックは積極果敢なN水谷よりも堅実な守備のD岩田の起用を決断しました。G森崎の復帰から、J御給をターゲットにしたワントップ。トライアングルをH森崎・I江間、サイド攻撃は右にスピードのF江間、左にテクニシャンドリブラーG森田を配置し、ボランチはK佐藤と発熱で一時戦列を外れたE辻。センターバックにキャプテンA北川・C谷口が体を張ったDFで対応してくれました。
交代出場をした選手が、自分のプレーをアピールできた大会でもありました。名張西戦では、M安田が交代して直ぐに得点を挙げるし、三重高戦L山川は前線からのジョッキーを厭わず、走り回ってくれました。特筆すべきはS鈴木でしょう。三重高戦のI江間へのパス。決勝戦のJ御給のヘディングシュートを演出したのも鈴木でした。2次リーグ初戦の川越戦の同点・逆転ゴールも鈴木でした。将来のチームの鍵を握る選手に育つことを期待しています。ベンチ入りしながら出場機会の無かったB濱田・P森田。あなた達の存在が、思い切ってプレーができる原動力であったことでしょう。
試合が進むたびに、相手チームに育てられていく現場に出会ったことを、感謝します。
大会中に修正ポイントは沢山見つかりました。一つづつ取組ながら解決していき、また、Good-game
を追求していきたいと考えています。
“ありがとうございました!” 2001 / 6/ 6 文責 藤田