2015.12/14(月)
12月1月のおすすめの本
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| 『不器用な子どもの動きづくり』 飯嶋正博 著 かもがわ出版 本書は『発達教育』誌の連載をまとめた本です。本書では、動作法を通して、こどもたちの動きづくりを支援することによって改善されたさまざまな不器用について、具体例を示しながら、家庭や小グループで実践できる運動や体操が紹介されています。不器用とは片付けや作業の段取りや要領が悪いという認知的側面・人とのやり取りがうまくスムーズにできない社交下手という対人的側面・箸がうまく使えないなどの微細運動のみならず、ボールをうまく蹴れないなどの粗大運動が上手にできないという運動的側面の3つの側面から考えられています。不器用の原因には、協調性をともなう運動で観察されるため、運動の経験不足がその背景にあると指摘されていますが、それ以外にも肥満・反射・筋力・関節可動域といった身体・体力的原因や視聴覚・ボディイメージ・身体意識・自空間意識・自己コントロール能力などといった心理的原因もあるそうです。不器用な子どもへの運動指導は、動作法による脳性マヒへの支援にはじまり、不良姿勢の児童やダウン症児への運動指導へと発展してきました。本書ではわかりやすく体操の仕方や体の動かし方などイラストつきで説明されています。どうぞ、ご参考にしてください。 | | |