三重県立盲学校

進路をみすえた自立活動の取り組み

1 はじめに
普通科での「作業的な学習」の導入にあたって

本校普通科では3つの教育課程があり別々に授業を行っている。平成19年度3名、20年度5名、21年度9名、22年度12名、23年度9名、24年度6名、と年度によって人数が増減しているが、同じ学年同じ課程の生徒人数が少なく、理解度や見え方が違うため個別の学習形態が多い。個々に応じた細やかな指導ができる反面、集団の中で指示を聞く力や、他者の意見を聞く力、生徒同士と話し合い協力しながら行っていく力、同じ作業を根気よく丁寧に続けていく力が弱いという課題がみえてきた。普通科の生徒は高等部卒業後、一般就労や福祉的就労、大学進学など様々な進路先を希望している。その実現に向けて普通科在学中に、一人ひとりにどのような力をつけていけばよいかを考え、個々の学習では取り組むことができない集団での取り組みにより上記の力を伸ばしていけると考えた。そこで、自立活動の中に1つの項目として「作業的な学習」を取り入れ、普通科全員で行う集団授業を週1回、2時限設定した。一人ひとりの課題や目標に応じてできる作業内容からグループを組み、その中の役割を考えながら授業を行った。

授業では、「人間関係の形成」「コミュニケーション」に重点を置いた学習を行うことをめざした。その上で、様々な学習活動を通して、生徒が働く意欲を培うこと、将来の職業生活や社会自立を目指すこと、生活する力を高めることを意図した。 集団で、一つの作業に取り組むためには、

などが必要となる。

授業を展開していく中で、「他者の意図や感情を理解することの大切さと難しさ」「自己の理解や行動の調整が必要であること」「コミュニケーション手段の選択とその活用方法」「状況に応じたコミュニケーションの難しさ」など生徒は多くのことを学ぶ機会を得た。


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