小中学部合同での研修は、「性教育」や「歩行訓練」などがテーマとしてあがったが、1昨年度から行っている「歩行訓練のチェックリスト」を基に行うことに決定した。
また小学部は、来年度の三重県立特別支援学校教育研究会で、レポート発表にあたるため、その準備を今年度からすることなどを話し合った。
体育館から本館2階の教室まで、玄関経由と食堂前から直行する逆コースを設定し、教員が2名組になり、アイマスクをして視覚以外の感覚を使って移動するファミリアリゼーションを行った。
視覚的によく知っていると思っている通路や通過地点、また現在の自分の位置など、アイマスクをすると混乱をきたすことや感覚的に捉えることが難しいことなどが体感でき、子供たちの歩行の困難さや課題が少し分かってきたようである。また、体育館前の通路が部分的に幅が狭くなっていることや扉が隠れていることなどに気づくことができた、階段の手すりがありがたかったなどの感想が出された。
それぞれが担任している子供たちについて、歩行についてのチェックを行い、それの情報交換会を行った。
新しく担任となった教師にとって、例えば身体の部位についての言葉と実物のマッチングができていないこと、毎日使用している教室の内部や特別教室の位置のメンタルマップができていないことなど、まだまだ課題があることや、今年度の具体的な目標設定に役立てることなども話し合われた。
他に、ある程度見えている弱視の生徒や、全盲であっても現在のチェックリストは完了している生徒に対する歩行チェックリストも必要ではないかという提案もなされた。
初めて体験をする教員が多かったので、調理の手順や安全を確認しながら行った。
まず、各自が用意したインスタントラーメンや鍋、どんぶり、箸、野菜類など、置く位置を決め、お湯を沸かすことについても、事故のないようにするためには、何に気を付ければいいのか、音や手触りなどの手掛かりをどのように活用したらよいのかなど、声掛けや話し合いながら、調理した。
やはり、火を扱うことや高温になったものについては取り扱い方法をしっかりと確認することが大切であり、そのための手だても考えていかなくてはならないこと、また恐怖心のみを強く抱かせることのないような指導することも大きな課題であると感じられたようである。
触って分かる地図作りのワークショップを行った。
1グループ4〜5名で、様々な材質の素材を使っての地図作り。
学校の建物の配置図や本館1階、2階の教室の配置図などを作ったが、壁や廊下、教室の入り口などの情報を、手で触って分かるためには、どのような形であらわしたらいいかを、グループで話し合いながら制作した。
弱視の生徒にも対応したいという意見や、現在の子供の実情に応じた地図を、教員それぞれが頭に描いて作った。
教室や建物という、直線的なものが多かったため、比較的簡単に作ることができたが、今後、例えば三重県内の市町や津市あるいは河川や山脈などを触察できるような地図の作成には、もっと様々な工夫が必要となるであろう。また、地図に盛り込む情報の精選なども、研修していく必要があるであろう。
フロアバレーを授業で行っている。フロアバレーとは一般のバレーボールを視覚障がい者のためにアレンジしたものである。一般のバレーボールとのルールの違いを知り、実際に実習を行うことで視覚障がい者スポーツについての理解を深めた。
1学期に行ったチェックリストの評価と比べて、3学期に行った評価の変化や、来年度の目標設定に役立てるよう、また、来年度の担任に引継ぎがスムーズにできるよう、情報交換を行った。