三重県立盲学校

理療科

1はじめに

平成22年度(平成23年2月実施)の国試から、それまで録音問題がカセットテープで提供されていたものが、カセットテープレコーダーの生産中止にともない、デイジー録音で出題されることにきまった。デイジー再生録音機は日常生活用具に指定している市町村も多く、最近では多くの生徒が所有している。しかし、デイジー録音はカセットテープレコーダーと異なり、階層的なファイル構造等、編集・校正が複雑となる恐れがある。そこで、理療科としてデイジー形式による簡易な資料・問題の作成法について研修することにした。

2手順

  1. 1.録音したい資料や問題はこれまで操作に慣れているカセットテープレコーダーで作る。
  2. 2.この録音データをコードを使い、デイジー録音機に転送し、まず基礎デイジーファイルを作成する。
  3. 3.この際にできたデイジー本体のCDないしCFカードにできたMP3形式のファイルを含むホルダをパソコン本体に複写する。
  4. 4.あらかじめパソコンにダウンロードしておいたプレクストークU等に添付されているプレクストーク・レコーディング・ソフトウェヤを起動する。
  5. 5.プレクストーク・レコーディング・ソフトウェヤの使用例
    @ソフトを起動する。
    「初期動作ひらく」と声が出る。
    ここで、画面リーダーを停止する(コントロール+オルト+f2)
    A手順
    タブキーでOKボタンを選択し、リターン
    「NCC.INDN」と言えばそこでエンター。 ※この時点でMP3ファイルはある程度の数のフレーズに分割されている。
    ※国試の問題は問題ごとにセクション分割されている。
    セクション分割したい場合は、新しいセクションの先頭の部分、例えば国試では「問題1」の問のフレーズのところにカーソルを持っていく。そこで、オルトを押し、カーソルで編集の中のセクション分割に行き、エンターを押す。
    なお、タブでこの場合は「フレーズ選択」にしておく。タブでは「せくしょん選択」と「フレーズ選択」の二つがある。
    「セクション選択」ではカーソルを上下することにより、セクションが選択される。「フレーズ選択」ではその場所の編集が可能となる。
    Bフレーズ選択中の編集について
    「フレーズ選択」の中の「フレーズ削除」はデリートキーを押すか、編集の中の削除を選びエンターを押す。
    「フレーズ結合」は、結合したいフレーズをシフトを押したまま上下カーソルでなで、編集の中の結合を選び、エンターを押す。
    ※なお、セクション分割やフレーズ結合等、各編集をするたびに、f10を押し、データを「更新」しておく。
    編集の中の「切り取り」を使う場合、シフトを押したまま、カーソルで各フレーズをなでると、そのすべてがエンターを押した途端に切り取られる。
    なお、連続再生(連読読み)はf5。これを停止させるには、スペースキーを押す。
    B編集の終了
    すべての編集が終了後、オルトメニューの中のツールのビルドブックを選択し、エンター
    「ビルドブックを開始しますか?」と音声表示
    エンター
    「OKボタン」と音声表示
    エンター
    「確認」と音声表示
    次にツールの中の「音声エクスポート」を選び、エンター
    「音声ホーマット選択」と音声表示
    ここで、上下カーソルキーで「MP364キロBPSモノラル」を選択、エンター
    「ファイル名入力」と音声表示
    ここでファイル名を半画で入力する。例えば「ABC」と入力。
    「ここにホルダ名ABCを作りますか?」と音声表示。
    作る場合にはエンター
    「音声エクスポートを実行しますか」と音声表示
    エンター
    「エクスポートしたファイルを開きますか」と音声表示
    エンターすると、作られたMP3のファイル名を読み上げるとともに、音声ファイルの中に入る。
    エクスポートしたファイルの中に入らない場合には、プレクストーク・レコーディング・ソフトウェヤを終了する。
  6. 6.編集したファイルを収めたホルダのコピー

    編集済みのホルダをそのままcd等にコピーしてもよいし、このプレクストーク・レコーディング・ソフトウェヤでCDニ書き込んでもよい。

    プレクストーク・レコーディング・ソフトウェヤでのCD書き込みは、オルトメニューのツールの中のCD書き込みか、コントロール+wで行う。

3終わりに

1回のみの研修であったので、実際に資料や問題を作る場合に遭遇するであろういろいろな課題について、どのように対処すればよいか、まだ充分には理解できていない。例えば、ある場所にフレーズを挿入する場合や、またフレーズを切り取った後に新しいフレーズを挿入する等についても楽に操作できないとデイジー形式の資料や問題の作成が困難となる。これらについては今後の研修に譲ることとし、平成22年度には生徒に対して実際にデイジー形式の資料や問題を提供できるようにしていきたい。


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