入学式式辞より

平成26年4月8日

 

 みなさんの入学を祝して、二つの心得を贈りたいと思います

 

 1つ目は、「文武一体」です。

 「文武両道」という言葉は、よく耳にしたことがあると思いますが、あえて「文武一体」という言葉を使いました。本校では、気力、体力、知力などあらゆる面から、人間としての器や能力を大きくする教育を行っています。

 「文」は勉強、「武」は部活動と置き換えてもらえばわかりやすくなるかもしれません。あえて「文武一体」という言葉を使いましたのは、「文」と「武」はバラバラのものではなく、武により文は支えられ、文により武は高められるものであると、文と武を切り離すことができない一体のものとしてとらえてほしいという思いです。

 どうぞ、みなさん、中学校では体験できなかった、わくわくするようなハイレベルな学習、活発な部活動、学校行事など、すべてに全力で取り組んでいただき、文武一体の学校生活を送ってほしいと思います。

 

 2つ目は、「凡事徹底」です。

 「あたり前のことをあたり前にやること」、「あたり前のことを徹底してやること」という意味で、カー用品の会社イエローハットの鍵山社長が使って、この言葉が有名になりました。鍵山さんは、会社の成長には、一見関係のないように思えるトイレ掃除を徹底して行うことが重要であると、創業以来、会社を挙げて、トイレ掃除に取り組まれてきた方です。鍵山さんは、著書の中で、

 「誰もが特別なことをしたがるが、世の中に特別なことなんてない。ないものを探しているうちに、一生が終わってしまう。でも平凡なことなら、いくらでもある。その一つひとつを大切にしていけば、やがて大きな力になる。」と書いています。

 私は、「凡事徹底」の意味を、「当たり前のことを徹底してやる」だけではなく、「人が真似できないくらい、徹底してやること」と解釈しています。

 みなさんも、あいさつ、教室の掃除、家の手伝い、生徒会活動、部活動など何でもかまいません。「人が真似できないくらい」徹底してできることを身近なことから見つけて、だんだん大きくしていってください。