■学校長より

 
 「緑のしたゝる丘

 
  そよ風さやかな丘

 
  朝夕になつかしい山王の丘よ」(桑名北高等学校 校歌 風かおる 山王の丘)


 本校、校歌の冒頭、「丘」という言葉が繰り返し出てきます。この言葉通り、本校は桑名市北部の「山王の丘」に立地する高校です。昭和55年4月に開校し、1万人を超える卒業生を輩出しています。正門に続く、通称「北高坂」の片側には本校の創立後、間もなく卒業記念に植樹された40本を超える桜の木があり、新年度を迎える春には桜の花が北高生を迎えてくれます。この「北高坂」は自転車で通学する生徒が一旦、自転車から降りて自転車を押しながらでないと登れない程の勾配があり、100M近く続く長い坂道です。坂道を登っていくと徐々に視界が広がってきます。濃尾平野、木曽三川公園、長島リゾート、遠くには名古屋JRセントラルタワーズなど、雄大な自然と建造物が見事に調和した風景が眼下に現れてきます。


 「北高坂」と「雄大な風景」は、「高校生活」と「未来」に譬えることができます。「北高坂」は「高校生活」です。3年間の高校生活は楽しいこともあれば、先が見えず思い悩むこともあるはずです。また「何のために学ぶのか」という意味を見いだせずに、心が折れそうになることもあるかもしれません。しかし学んだ先には、これまで見たことのない「雄大な風景」である「未来」が広がっているのです。「学び」とは学んだ後、つまり、事前ではなく事後に学びの意味が理解できる、そういうものだと思います。坂を登っている時にはその先に何があるか、おぼろげながらにしか分からずとも、登って見える光景を目の当たりにして、登る意味も分かるのです。


 本校の目指す学校像として「優れた教育活動をとおして、地域に信頼される北高」と掲げています。これからの日本は、急激に人口が減少し、高齢社会へと進んでいきます。生産年齢人口の減少、人口知能(AI)の導入により産業構造や働き方が激変することは確実です。このような社会の担い手となるには、「学び続ける力」と「多様な人々と協働できる力」が必須であることは言うまでもありません。この力の基礎は先に掲げた、目指す学校像に近づくための様々な学びの過程で自ずと涵養されると確信しています。


 「優れた教育活動」として、本校では、アクティブラーニングの視点を取り入れた授業展開や保育園で子どもと実際に触れ合うコミュニケーション授業など学校特設科目の設定、自分の将来を見据える総合的な学習の時間「みらい」などの教育活動を展開しています。多彩で魅力的な教育課程を充実させることによって、学ぶ喜びを実感できる学校づくりをすすめます。さらに今年度から、学力の定着や学習習慣の確立をめざし、朝のSHR後の10分間に、全校で「朝学」にも取り組んでいます。


 「地域に信頼される」ために、学習面はもとより、挨拶、服装、時間を守る、コミュニケーション力など「人間力」を高め、社会を支える人材の育成にも積極的に取り組んでいます。部活動も多彩で、11の運動部・12の文化部が活発に活動しており、人間力の向上と充実した高校生活実現の一翼を担っています。


 みなさんの高校三年間は、先に述べたように「北高坂」を登ることです。桑名北高の教職員はみなさんが坂を登るのを励まし、時には背中を押したり、引き上げたりしながら、最後には自力で坂を登ることができるように、みなさんの成長をしっかりサポートしていきます。どうか勉学・部活・学校行事を全力で楽しみ、社会に信頼され貢献できる有用な人間として、地域や世界に羽ばたいてください。

                                
                                   校長 岡田 真次