PTA寄稿 スポーツと食事4 持久力&メンタル向上
(2013.2.15/9:03公開)
[編集者]
本校の運動部で、練習後にプロテインを摂取しているクラブがありますが、その一方で野球部は、練習後におにぎり(炭水化物)を摂取しています。
唯一のマネージャー(1年生の女子生徒)が、20人を超える選手たちのために、平日も休日も一人で2升(20合)のご飯を2つの炊飯器で炊いて、それをおにぎりにして、練習後の選手たちに提供しています。
栄養学的には、これはどのように解釈したらよいのでしょうか?
ジュニア・アスリートフードマイスターの資格をお持ちの本校PTA役員の方からの、4回目の寄稿です。
[寄稿者]
前稿に引き続き、競技別の食事の考え方についてお話します。
「持久力が重要な競技」で、特に着目する栄養素の一つ目は、炭水化物です。
以下の食品から、摂取できます。
穀類
芋類
バナナ
砂糖 など
<ポイント>
炭水化物が不足すると、スタミナ切れや集中力の低下がおこり、けがを招きやすくなります。
また、疲労回復力が遅れるなどの弊害もあります。
「持久力が重要な競技」で、特に着目する栄養素の二つ目は、鉄です。
以下の食品から、摂取できます。
赤身肉&魚
海藻
あさり&はまぐり
大豆製品
緑黄色野菜 など
<ポイント>
もともと不足しがちな栄養素で、特に女性の不足が目立ちます。
鉄が不足すると、持久力系の運動中に貧血を起こしやすくなります。
鉄は吸収率が悪いので試合前だけでなく、継続的な摂取が重要です。
また植物系の鉄分は体内に取り入れにくく、赤身の肉や魚からの鉄分は取り入れやすいことがわかっています。
「メンタル面が重視される競技」で、特に着目する栄養素は、ビタミン&ミネラルです。
以下の食品から、摂取できます。
野菜
果物
大豆製品 など
<ポイント>
ビタミンやミネラルは、精神の安定や神経の伝達に重要な栄養素です。
またタンパク質や脂質を、体内に取り入れるためにも重要です。
しかし、ほとんどが体内で生成することができないので、食事からの摂取が必要ですが、過剰摂取は害となることもあるので、適量摂取が求められます。
ジュニア・アスリートフードマイスター M.E
[写真は、本校内にて、練習後に野球部の選手たちに提供する、マネージャーがつくったおにぎり]
(2013.2.10撮影)
※野球部は、一緒に「まじめに」ご飯を炊いてくれるマネージャーを、募集しています。