PTA寄稿 スポーツと食事3 筋肉を養うには?
(2013.2.14/19:31公開)
[編集者]
先週の校内マラソン大会(2013.2.5)で、ゴールした選手に対してPTAから「タンパク質と水分を用意しています。どうぞー。」という声がかけられていました。
栄養学的にはどのようなことなのか、考えてみましょう。
ジュニア・アスリートフードマイスターの資格をお持ちの本校PTA役員の方からの、3回目の寄稿です。
[寄稿者]
今回は、競技別の食事の考え方についてお話します。
競技の分類
●瞬発力が重要な競技
サッカー・バレーボール・バスケットボール・水泳・体操・短距離走・卓球・相撲(すもう)・スキーのジャンプ・柔道 等
●持久力が重要な競技
長距離走・水泳・サッカー・テニス・トライアスロン・クロスカントリー等
●メンタル面が重視される競技
長距離走・ボクシング・テニス・ゴルフ・フェンシング 等
中には、複数あてはまる競技もあります。
「瞬発力が重要な競技」で、特に着目する栄養素は、タンパク質です。
以下の食品から、摂取できます。
牛肉(赤身)
豚肉(モモ肉・ヒレ肉など)
鶏肉(皮を除き脂身少なく)
魚介類(白身のほうが赤身より脂質が少ない)
卵
大豆製品
乳製品 など
瞬発力=筋肉です。
筋肉は、赤筋維(持久力)と白筋維(瞬発力)があり、筋量は素質です。
筋肉を養うにはタンパク質が必要で、「量」ではなく「質」になります。
現代人の日常的な食事で、タンパク質が不足することはあまりないので、質の良いタンパク質をとることを考えましょう。
では、タンパク質を取るタイミングはどうでしょうか。
ダンベル等の筋トレ後、30~60分以内に摂取しましょう。
これは一度壊れた筋肉は、タンパク質を摂取することで再生されるからです。
筋肉をつけるためプロテインを摂取することがあると思いますが、摂取するのであれば、筋トレ等の運動後がベストです。
他にも、加圧トレーニングというものがありますが、この場合は、運動前にタンパク質をしっかり取ってから行うと効果的です。
トレーニングでも、方法によってタンパク質の摂取するタイミングが違います。
また、食べたものを消化吸収し、体内に蓄積させるにはタンパク質だけでなく、他のものも一緒に摂取するのが理想です。
食べたものを消化吸収し、体内に蓄積させることを同化といいますが、これにはインシュリンが必要で、血糖値を上げる必要があります。
タンパク質 + 血糖値を上げるもの(炭水化物)
があれば、パーフェクトです。
先週の青蓮寺湖畔での校内マラソン大会で、ゴール後に提供された「豆腐の入った味噌汁」は、非常に身体に良いメニューではなかったでしょうか。
ジュニア・アスリートフードマイスター M.E
[写真は、校内マラソン大会にて、ゴール後の生徒に提供する「豆腐入りの味噌汁」の具材]
(2013.2.5撮影)