新聞投稿の掲載

 本校職員の投稿文が、先週末に新聞掲載されました。

 本校での日常業務に関する部分も含まれていますので、この場に転載します。 



 「歴史検証に耐えうる政権に」


 私は高校時代、学校の授業で戦後史を全く教わっていない。立場が変わった今、その戦後史をしっかり教えるように努めている。歴史を、現在との連続性の中で考察できる最も有意義な時代が、現代史だと思うからだ。
 単に時系列で追うのではなく、戦後すべての首相を「列伝」的につなげ、現在との関わりの中で教えている。しかしここ数年、この方法に限界を感じている。

 戦後間もない1948年、片山哲内閣から芦田均内閣への移行について、「同じ連立の組み合わせで、政権を『たらい回し』にしたと批判された」などと教えてきたが、ここ数年の安易な政権移行を考えると、新憲法下で議院内閣制を定着させようとしていた当時の緊張感を伝えるのは難しい。

 もし今年首相が変われば、7年連続になる。どうか歴史の検証に耐えうるような長さの政権であってほしい。国際的な信用問題だけでなく、現代史を学ぶ日本の学生にとっても大きな問題だ。



 

 『毎日新聞』(2012218日付)「みんなの広場」掲載



 [写真は、執筆者が担当する日本史Aの授業板書]

2012.2.20撮影)


名張高校のブログ-日本史A




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