一人ひとりの「生きる力」を育てる三重県立飯南高校総合学科

「国際社会と日本」

どんな授業?

 2年次の学校設定科目であるこの授業では、皇學館大学から心理学、言語学、文化コミュニケーション、歴史学、英語学等を専門とする教員を講師としてお招きして、様々な分野を題材としながらリレー方式での授業を行っています。講師ごとに学問分野が違い、大学レベルの講義は難しい部分もありますが、「知識と視野を広げる」をキーワードとしながら自らの興味関心にも繋げて学びを深めています。

 連携授業の日程と内容(令和元年度)

【大学教員担当】

・張 磊  皇學館大学 文学部コミュニケーション学科 教授(人工知能、異文化コミュニケーション)

9/26 : お茶の文化   省エネ意識を高めるために

飯南町がお茶の生産地ということで、中国の茶文化や歴史、日本への伝わり方や広まり方などについて、中国の長い歴史をひもときながら、お話しいただきました。また、お茶の分類や紅茶の種類を教えていただいたり、お茶を飲む際の器や水について選び方を教えていただいたりしました。

 また、省エネ意識を高めるために、世界や日本の食糧問題を中心に、無駄な買い物をしない、無駄に食べ過ぎない、季節外れの食品を避けるなど、まずできることから始めましょうと提案をしていただきました。

・Christopher Mayo  皇學館大学文学部コミュニケーション学科 教授(歴史学)

11/29 : 英語で「忠臣蔵」を語る

マンガで忠臣蔵の大まかなストーリーを見た後、ストーリーを10のパートに分け、班別にそのセリフを英語に直しました。そのご、そのセリフが表すイラストを黒板に描き、セリフとともに動画で記録していきました。忠臣蔵のセリフをなんとかして英語にして伝えようとする生徒たちの姿勢が見られました。また、イラストに合わせて、英語のセリフを自分たちで発する場面では、役になりきる生徒も見られました。

実施に伴う成果

 大学の先生方の専門分野に応じて、歴史・文化、英語表現、社会問題等、授業内容は多岐にわたります。それらについて、それらの周辺知識も含めて、生徒がどれほど理解できているかという不安がまったくないわけではありません。しかし、大学の先生方も本校のために地域の特性や時期に応じて、扱うテーマを選んできていただき、生徒が関心のあるような話題から入っていただいたり、難解かと思われることも、かみ砕いて説明していただいたり、グループ活動やゲーム的要素を活動に取り入れるなどして、理解を深める工夫をしていただきました。生徒たちも集中し、興味を持って授業に参加している様子が見られ、普段、高校の学習では触れることのないような学習にもしっかりと向き合うことができました。

 2年次のみの「国際社会と日本」という枠の中での高大連携授業ですが、大学の先生方による大学の授業に触れる数少ない機会であり、この取り組みをとおして、生徒は学問とはどういうものか学ぶだけでなく、さまざまなものの見方や考え方があることを学んだことと思われます。また、総合進学系列の生徒が進路を考えるうえで、刺激と示唆を与えていただいています。高校生にとって大学の先生方から学ぶ貴重な経験であることはもちろん、学ぶ意欲を高める有用な方策と思われます。今年度は時間割調整の都合から、年間3回しか実施できませんでしたが、実施回数をより多くし、来年度も継続していくことが望まれます。

鈴鹿大学との交流授業

【大学教員担当】

・冨本真理子  鈴鹿大学 国際人間科学部国際学科観光ビジネス領域教授

11/28 : アジアの国々出身の留学生による自国紹介

 2019年度、鈴鹿大学、株式会社 鈴りん探偵舎、松阪市、飯南高校が4者協定を結んだ結果、鈴鹿大学の留学生と交流する機会を得ました。中国2名、モンゴル1名、ネパール1名の留学生から出身国の紹介を聴きました。留学生の生い立ちも含め、各国の様子を、自分自身の視点で語っていただき、説得力がありました。お話を聞いた後、アメリカ出身の松阪市CIR(国際交流員)も加わっていただき、質疑応答を行いました。

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